川重、今期営業赤字300億円に 11期ぶり・航空機や2輪車が新型コロナで需要減
- 2020/08/06
- 12:29
川崎重工業は6日、2021年3月期の連結営業損益が300億円の赤字(前期は620億円の黒字)になりそうだと発表した。10年3月期(13億円の赤字)以来、11期ぶりの営業赤字になる見通しだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、民間航空機のほか欧州での2輪車の需要が減少する影響を受ける。その他の分野も出張サービスが減少するなどで、総じて減収になるのが響く。鉄道の車両は国内向けが拡大するが全体は補えない。同社はこれまで今期の予想を開示していなかった。
売上高は前期比11%減の1兆4600万円と、17年3月期以来4期ぶりの減収を見込む。事業分野(セグメント)別では稼ぎ頭の航空宇宙システムとモーターサイクル&エンジン以外も、エネルギー・環境プラント、精密機械・ロボットの売上高が減少。新型潜水艦と修繕船の工事料が増える船舶海洋と、米国向けが増える車両以外の分野は総じて減収になる見通しだ。外国為替相場は1ドル=106円、1ユーロ=119円を想定した。
感染再拡大なども含め、新型コロナの影響で今後発生する追加的な費用などは「精査中」という。このため最終損益(純利益)の見通しは、引き続き開示せず「未定」とした。年間配当計画も、なお未定(前期は35円=中間のみ)とするが、中間配は見送ることを決めた。
同時に発表した20年4〜6月期の連結決算は、最終損益が117億円の赤字(前年同期は82億円の赤字)だった。分野別にみると航空宇宙システムとモーターサイクル&エンジンのほか、船舶海洋と車両で赤字を計上した。売上高は前年同期比14%減の3006億円、営業損益は206億円(前年同期は10億円の黒字)だった。
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