6月の神戸港、輸出入総額が9カ月連続で前年比減 輸出の回復が鈍く

20200720貿易統計


 神戸税関が20日発表した6月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比15.3%減の6209億円だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う海外需要の減少を背景に、前年比で大幅な減少になった。輸出額は昨年6月に比べ約2割超の減少と、5月と同程度の減少率と動きは鈍く、中国を除く世界経済の回復の遅れが貿易統計にも表れた。ただ、国内での経済活動の再開で輸入が回復し、輸出入総額は8年4カ月ぶりの低水準になった5月に比べると約9%増加した。

 輸出額は前年同月比22.3%減の3714億円だった。ギアボックスなど「自動車の部分品」は66.8%減の48億円と前月同様の大幅減。中国や東南アジア向けが減少した。ワイヤハーネスなど「自動車用の電気機器」は55.9%減の23億円、タイヤを含む「ゴム製品」は23.7%減の47億円。新型コロナのため外出を控える動きの中で、自動車需要の低迷が続いている。ただ、中国向けの輸出は回復基調。中国向けを中心とする「精油・香料および化粧品類」は22.4%増の121億円と、6月としては過去最高を記録した。

 輸入額は前年同月比2.3%減の2494億円になった。中国やベトナムなどからを中心に「衣類および同付属品」が28.6%減の113億円。ドイツ、中国などからの「輸送用機器」が45.1%減の24億円などと減少が目立った。半面、中国からのマスクを含む「織物用糸および繊維製品」は15.1%増加。テレワークの導入で国内需要が急増した米国や中国からのパソコンを含む「事務用機器」の輸入は80.2%増の37億円と前月に続き高い伸びで、6月としては過去最高になった。

 6月の平均為替レートは1ドル=107円78銭と、前年同月に比べ1円27銭の円高・ドル安だった。

 同時に発表した2020年1〜6月期の輸出入総額は3兆8839億円と、前年同期に比べて13.6%減少した。新型コロナウイルスの影響で輸出入が急減したのを受けて、12年の1〜6月期以来8年ぶりの低水準になった。

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