駐日トルコ大使、神戸に名誉総領事を新設の意向 経済交流を進展・市も協力へ

20191007メルジャン駐日トルコ大使

 ハサン・ムラット・メルジャン駐日トルコ大使(写真)は7日午前、訪問した神戸市役所で「神戸市に名誉総領事を新たに配置したい」との意向を述べた。ともに地震国ということから「神戸とトルコは防災の関係でつながっているが、さらに深い関係を築きたい」と話し、経済や文化での交流を進展させたいと語った。応対した神戸市の久元喜造市長は、神戸市が名誉総領事の候補者選びに向けた調査や情報提供などで協力する方針を述べた。

 トルコは現在、東京都に在日トルコ大使館を置くほか、大阪市と福岡市に名誉総領事を配置している。神戸市で名誉総領事を任命すれば日本で3番目になる。新たな名誉総領事を配置することで、交易のさらなる円滑化などを進めたい考えだ。トルコには自動車関連を中心に約200社の日本企業が進出しており、神戸市に本社を置く企業でも、住友ゴム工業のタイヤ工場や、シスメックスの現地販社などがある。トルコ政府は今後、同国と関係の深い神戸の企業などに名誉総領事を打診することになりそうだ。

 加えてメルジャン大使は「大阪、福岡、名古屋で開催したトルコ経済セミナーを、神戸でも開催したい」と述べると、久元市長も「ぜひ神戸でも開催してほしい。具体的に相談したい」と応じた。さらにメルジャン氏が「阪神淡路大震災から25周年になる1月17日の記念式典にも、ぜひ招待してほしい」と話すと、久元氏も招待する方向で調整する意向を述べた。

 当時のオスマン帝国海軍の艦船「エルトゥールル号」が1890年に現在の和歌山県串本町沖で遭難した際、現地の住民が乗組員の救助に乗り出したのが日本とトルコの友好関係を深めるきっかけになったとされる。このときの生存者が多く神戸の病院に搬送された歴史的な経緯もあり、メルジャン氏、久元氏とも経済や文化での交流の強化には前向きな姿勢を示していた。

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