4〜6月期の兵庫県、実質GDP0.4%増 民間需要回復で2四半期ぶりプラス

20220930兵庫県GDP

【神戸経済ニュース】兵庫県が30日に発表した2022年4〜6月期の県内総生産(GDP、季節調整済み)は、物価変動の影響を除く実質(2015年基準)が22年1〜3月期との比較で0.4%増加した。年率換算では1.4%増。2四半期ぶりのプラス成長になった。新型コロナウイルスの感染拡大が一服し、3年ぶりに行動制限のない5月の大型連休を迎えたことなどで個人消費はしっかり。民間住宅投資、民間企業設備投資も回復した。円安と原燃料高で、資源やエネルギーの輸入価格が上昇し、県外需要の純額が減少したのを補った。

 支出の項目別に見ると、構成比が57.9%を占める「民間最終消費支出」(主に個人消費)が1.0%増と3四半期連続でプラスになった。「民間住宅投資」は3四半期ぶり、「民間企業設備投資」は2四半期ぶりにプラスに転じた。公共事業を示す「公的固定資本形成」が12.7%増と大幅に伸びたのも寄与した。輸出など県外需要を純額で示した「純移出等」の減額が目立ち、GDPを押し下げる要因になったが、民間需要の回復で補った。

 生活実感に近いとされる、物価変動を考慮しない名目GDPは5兆3958億円と、前年同期に比べて0.4%減少した。4期連続で前年同期を下回った。1〜3月期に続き「純移出等」がマイナスになったのが響いた。「民間最終消費支出」は前年同期に比べて3.7%増加しており、電力・ガス代などの物価高などが影響したもよう。

 内閣府が8日に発表した日本全体の4〜6月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、実質で前期比0.9%増だった。8月に公表した速報値(0.5%増)から上方修正され、2四半期ぶりのプラス成長になった。

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