商船三井グループの日本栄船、西日本で初のLNG燃料タグボート運航

20190303商船三井いしん

 商船三井は同社が発注した西日本で初めての液化天然ガス(LNG)を燃料としたタグボート「いしん」の引き渡しを受けたと発表した。建造したのは金川造船(神戸市兵庫区)で、2月27日に引き渡し式を開催した。今後「いしん」は商船三井グループの日本栄船(神戸市中央区)が4月の営業運航に向けて準備を進める。高速性能の高さを生かし、大阪湾や瀬戸内海を航行する大型貨物船などの進路警戒や入出港作業に投入する予定だ。(写真は燃料供給中の「いしん」=大阪ガスの発表資料より)

 LNG燃料は大阪ガスから供給を受ける。堺泉北港(堺市堺区など)で岸壁に横付けしたLNGを積載したタンクローリーから「いしん」に注入する。LNG燃料タンクは船尾側の甲板上に着脱可能な構造で設置。燃料供給や整備点検の際の利便性を高めた。

 主機関はヤンマーの「船舶用Dual Fuelエンジン6EY26DF」2基を搭載した。LNGのほかA重油も燃料として使用することができる。総トン数は247トン。全長43.6メートル、全幅9.20メートル、航行速力は16.4ノット以上だ。

 国際海事機関(IMO)は日本を含む一般海域で2020年から硫黄酸化物(SOx)に対する規制を強化する。日本でも環境性能に優れたLNG燃料船が普及に向かう公算だ。商船三井は「いしん」から得たLNG燃料船の運航のノウハウを、商船三井グループ全体の経営資源として蓄積したい考えだ。

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