カワサキなど2輪4社、小型水素エンジンの基礎研究で連携 共同で技術研究組合
- 2023/05/17
- 13:16
【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)傘下のカワサキモータース、スズキ(7269)、ホンダ(7267)、ヤマハ発動機(7267)の4社は17日、2輪車などに利用する小型の水素エンジンを開発するための基礎研究を共同で進める技術研究組合「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合」(HySE、ハイス)を5月中にも設立すると発表した。水素はガソリンなど従来の燃料と異なる性質を持つことから、小型水素エンジンは開発がほぼ未着手の状態という。各社とも必要になる基礎技術を分担し、業界上げて小型水素エンジン技術の確立につなげる。
都内で記者会見したヤマハ発の日高祥博社長は、水素エンジンについて「これまで各社がそれぞれに技術を磨き、日本製2輪車の大きなストロングポイント(強み)になっている内燃機関の技術を生かせる」と指摘した。脱炭素に向けては、すでに各社が電池式の電動2輪車(バッテリーEV)の開発に取り組んでいるが、日高社長は「バッテリーEVを軸としながらも幅広く技術の引き出しを持たなくてはならない」と、地域や用途に応じてエネルギーを選択する「マルチパス」について強調。「水素はそうした選択肢の中で特に注目株の1つ」と語った。
活動期間は5年をめどにする。技術研究組合の理事長を予定するヤマハ発の小松賢二執行役員は、2輪用の水素エンジン開発に向けた主な課題は「燃焼が速いことなどによる水素特有の異常燃焼」「燃焼すると発生する水によるサビなど」「燃料タンクのスペースが限られることによる航続距離」の3点になると指摘。各社共通の課題になるのが予測されることから、それぞれのノウハウを持ち寄って共同で研究した方が、迅速な課題解決につながると判断した。「海外メーカーも、ベンチャーも、ぜひ参加してほしい。門戸は開かれている」という。
小型水素エンジンは2輪車向け以外にも、軽自動車やフォークリフト、ミニショベル、小型漁船や軽飛行機など幅広く技術が応用できる見通し。出力100キロワット程度のエンジンまでを視野に研究開発に取り組む考えだ。記者会見にはスズキの鈴木俊宏社長、カワサキモータースの伊藤浩社長、ホンダの塚本飛佳留執行職も出席した。
設立時には正組合員としてカワサキモータース、スズキ、ホンダ、ヤマハ発が参加。これに4輪車で先行しているトヨタ自動車(7203)が研究推進特別組合員として、水素供給網と技術研究組合の運営にノウハウを持つ川重が事業管理特別組合員として、それぞれ参加する。「トヨタからは、これまでに得た知見をすべて出してもらえると聞いている」(ヤマハ発の小松氏)
都内で記者会見したヤマハ発の日高祥博社長は、水素エンジンについて「これまで各社がそれぞれに技術を磨き、日本製2輪車の大きなストロングポイント(強み)になっている内燃機関の技術を生かせる」と指摘した。脱炭素に向けては、すでに各社が電池式の電動2輪車(バッテリーEV)の開発に取り組んでいるが、日高社長は「バッテリーEVを軸としながらも幅広く技術の引き出しを持たなくてはならない」と、地域や用途に応じてエネルギーを選択する「マルチパス」について強調。「水素はそうした選択肢の中で特に注目株の1つ」と語った。
活動期間は5年をめどにする。技術研究組合の理事長を予定するヤマハ発の小松賢二執行役員は、2輪用の水素エンジン開発に向けた主な課題は「燃焼が速いことなどによる水素特有の異常燃焼」「燃焼すると発生する水によるサビなど」「燃料タンクのスペースが限られることによる航続距離」の3点になると指摘。各社共通の課題になるのが予測されることから、それぞれのノウハウを持ち寄って共同で研究した方が、迅速な課題解決につながると判断した。「海外メーカーも、ベンチャーも、ぜひ参加してほしい。門戸は開かれている」という。
小型水素エンジンは2輪車向け以外にも、軽自動車やフォークリフト、ミニショベル、小型漁船や軽飛行機など幅広く技術が応用できる見通し。出力100キロワット程度のエンジンまでを視野に研究開発に取り組む考えだ。記者会見にはスズキの鈴木俊宏社長、カワサキモータースの伊藤浩社長、ホンダの塚本飛佳留執行職も出席した。
設立時には正組合員としてカワサキモータース、スズキ、ホンダ、ヤマハ発が参加。これに4輪車で先行しているトヨタ自動車(7203)が研究推進特別組合員として、水素供給網と技術研究組合の運営にノウハウを持つ川重が事業管理特別組合員として、それぞれ参加する。「トヨタからは、これまでに得た知見をすべて出してもらえると聞いている」(ヤマハ発の小松氏)
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