「三宮で出会って意気投合?」 川重と商店街など実証事業へ・位置情報を活用

20191220三宮ロトンド

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は28日、同社が開発した位置情報と連動する情報共有アプリを使い、多くの人が集まる商店街の価値を際立たせる実証事業を実施することで、三宮本通商店街振興組合(神戸市中央区)、三宮センターサウスまちおこし会(同)、兵庫県立大学、神戸女子大学、神戸市、建築設計集団のALTEMY(東京都品川区)と合意したと発表した。神戸市中央区三宮町2丁目周辺の三宮本通商店街とセンターサウス通りで実証事業を展開する。時期は今後詰める。(写真は2019年に三宮本通商店街で開催した行事「三宮ロトンドロンド」)

 実証事業で使うのは川重が開発した、スマートフォン(スマホ)を使って位置情報を検知し、「近くにいる人」と情報を共有するアプリ「Real D You(リアデュー)」だ。同じ場所に偶然居合わせた人と、コミュニケーションを取れるようになる。タイムセールなど店舗周辺にいる人に向けた情報発信のほか、その場で発生した同じできごとを見聞きして感想を共有したり、ある店内で同じ趣味の人と出会って意気投合したりといった、多くの人が集まる場ならではの新たな出会いなども期待できるという。

 リアデューは、駅や空港で移動に支援が必要な人の最適な移動ルート作成や、工場・倉庫で働く人の業務効率化などに使う川重のシステム「iPNT-K(アイピントケイ)」を応用。主に無線LAN(Wi-Fi)を通じて、人や物の位置を屋内で検知する。位置情報のために新たに多数のビーコン(発信機)を設置するといった、初期投資を抑えられるのが特徴だ。このシステムの新たな活用方法として、各自のスマホを通じて位置情報とメッセージを共有できるリアデューを開発した。

 今回の実証事業では、商品に詳しい店員とのコミュニケーションや複数の店舗を買い回るといった、多くの人が集まる商店街の価値を改めて確認するのに加え、実際にリアデューがどのように使われるかといった点も検証したい考えだ。新型コロナウイルスの感染拡大が一服し、多くの人が集まる価値が見直されつつある。川重は集まった人の位置情報と相互のコミュニケーションを地域社会の課題解決につなげ、システム「iPNT-K(アイピントケイ)」やアプリ「リアデュー」の普及をめざす。

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