神戸デジタル・ラボ「マゼランペンギン型解説システム」 須磨海浜水族園でテスト

20190523ペンギン型解説システム

 ウェブシステムやアプリを企画・開発する神戸デジタル・ラボ(KDL、神戸市中央区)は神戸市立須磨海浜水族園(神戸市須磨区)と共同で開発した、「マゼランペンギン型解説システム」のテスト運用を開始した。「ペンギンの寿命は?」「どれぐらい泳げるの?」といったペンギンの生態に関する来園者の問いかけに、AIを搭載した2羽のマゼランペンギン型の解説システム(写真=神戸市提供)が自動的に音声で回答する。羽根をパタパタさせて答える様子は子供たちにも人気のようだ。

 2016〜18年にペンギン館に設置していた質問に寄せられた質問と、飼育員の回答のデータベースを活用。100種類以上の質問に回答できるようにした。質問の履歴(ログ)はチャットアプリ「LINE」(ライン)に蓄積。どういった質問が多いかなどを把握しやすくなった。試験運用は15日から開始。およそ1週間が経過したが、すでに子供たちからは想定外の質問が集まっており、追加の回答の準備を始めた。

 今回は須磨海浜水族園との共同開発になったが、KDLでは同システムの応用範囲は広いとみている。たとえば観光地で案内用に同システムを設置した場合、観光客から「トイレはどこか」といった問いかけが多いことが分かれば、トイレまでの動線を見直したり、案内表示を分かりやすくしたり、といったことにつなげられる。気軽に話しかけられることで、潜在的な需要をあぶり出すことができるというわけだ。

 2羽のペンギン型解説システムには、テキーラが好きなオスの「アレハンドロ」、アルゼンチンタンゴが特技というメスの「アンジェリーナ」と名前を付けた。水族園にとっては楽しい展示を増やすのと同時に、投書箱と違って、その場で回答を返せるというメリットもある。試験運用は6月23日までの予定。KDLは試験期間中に、分からないときの返事を工夫したり、解説システム側から話しかけるようにしたりといった改良を検討している。

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