「われわれは震災を忘れないということ」 Ando Gallery開館で安藤忠雄氏

20190523安藤氏と井戸氏

 日本を代表する建築家の安藤忠雄氏(写真右)は22日、これまでの同氏の建築作品などを紹介する展示棟「Ando Gallery」(アンドウギャラリー)が23日に開館する兵庫県立美術館(神戸市中央区)で、記者団の取材に応じた。安藤氏は、1995年に発生した阪神淡路大震災からの復興プロジェクトとして兵庫県立美術館が建設されたことを踏まえて「われわれは震災を忘れないということ」と、新たな展示棟に込めた思いを語った。「あちこちで災害が起きていますが、助け合いながら、ともに生きないかん」「そのことを記憶して、子供たちに災害を忘れないでほしい」と強調した。

 安藤氏が記者団の取材を受けていると、開館記念式典のために兵庫県の井戸敏三知事(写真左)が到着。安藤氏は「こちらの井戸知事さんから、ここに(新しい展示棟を)作ったらどうやと言われて、私もいいなあと思ったけど、ここは難しいんですよ」と説明。既存の建物の間に作ることから設計に課題が多かったうえ、「工事するのに展覧会をやっているので、音を出すなと。静かにせえと。早く作れと」いった状況で、施工も簡単ではなく「現場監督は困っていた」という。だが「日本人の緻(ち)密な感性と、お互いに助け合いながら作る技術がこれを作らせた」と胸を張った。

 新たな展示棟の南に伸びる2階のデッキからは海が見え、北側にある3階のデッキからは六甲山が見える。「こういうところは日本中ない。ここだけにしかない場所で芸術を楽しむと、いうことを考えました」と話し、多くの人が訪れることを期待した。

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