兵庫日銀短観、全産業DIは4期連続で改善 「緩やかな回復を確認できた」
- 2023/12/14
- 03:41
調査期間は11月9日〜12月12日。兵庫県内の322社が対象で、回答率は99.4%だった。業況判断DIは景気が「よい」と答えた企業の割合(%)から、「悪い」と答えた企業の割合(%)を差し引いて算出する。
業種別にDIをみると、製造業は7ポイント改善のプラス13と、4期連続で改善して18年12月調査以来のプラス幅になった。特に「金属製品」「生産用機器」「非鉄金属」などで改善が目立った。一方で非製造業も6ポイント改善のプラス21と、91年11月調査以来の高水準。「卸売」「建設」「運輸・郵便」「対事業所サービス」の各分野で伸びが目立った。全業種を通じて悪化したのは前回調査でプラス24と高水準だった「不動産」だけだった。
ただ景気回復が続く中で人材の逼迫感は一段と強まった。「過剰」と答えた企業の割合(%)から「不足」と答えた企業の割合(%)を差し引いて算出する雇用判断DIは製造業、非製造業、全産業のいずれでみてもマイナス幅が広がった。特に中小企業・非製造業のDIはマイナス42ポイント、先行きはさらに7ポイント悪化のマイナス49ポイントと、多くの回答企業が人手不足が解消されないとみている。
13日に記者会見した日銀神戸支店の竜田博之支店長は「業況判断DIの水準はコロナ禍以降の最高を更新しており、3年連続の増収増益計画が維持され、積極的な設備投資も継続していることから、景気全体は緩やかに回復しているということが確認できた」という。ただ業況判断や収益計画を引き下げた企業を個別にみると「北米への輸出が多い企業で、円安効果もあって業績が改善している一方、中国市場のウエートが高い企業は下方修正するなど明暗が分かれた」と話していた。
▽関連記事
- 関連記事
-
- 11月の神戸市部マンション発売戸数35.6%減 契約率61.7% (2023/12/21)
- 10月の兵庫鉱工業生産、2カ月ぶり低下 基調判断「横ばい」に据え置き (2023/12/20)
- 兵庫日銀短観、全産業DIは4期連続で改善 「緩やかな回復を確認できた」 (2023/12/14)
- 神戸空港、11月の旅客数1%増 速報値28万9069人 (2023/12/09)
- 11月の兵庫県倒産件数、13件増の59件 負債51億円に減少・帝国データ (2023/12/08)
広告
chevron_left
日銀神戸支店、景気判断「緩やかに回復」据え置き 対面再開で「真珠」引き上げ home
ノザワの肥料製品、基準超すアスベスト確認できず 在庫全量を自主回収
chevron_right