観光だけでない足を運ぶ理由を 神戸空港で「就航地連携観光サミット」

20240217就航地サミット

【神戸経済ニュース】兵庫県の外郭団体で観光地経営組織(DMO)の「ひょうご観光本部」は16日、この日に開港から18年を迎えた神戸空港で、神戸空港との間で航空便が就航する国内各地との観光客の相互送客について関係者が議論する「第3回就航地連携観光サミット」を開催した。17、18日に神戸市内の商業施設で開催する各地の観光キャンペーンを控えて神戸に入った各地の観光関係者およそ80人が参加。定住していないが、観光するだけでなく積極的に現地に関わる「関係人口」をキーワードに議論した。

 第1部のパネル討論では神戸観光局の中西理香子専務理事が、MICE(マイス、国際会議や見本市など)の誘致に力を入れていると説明。学会などは定期的に開催されるため、遠隔地の人も毎年神戸を訪れて「お気に入り」の飲食店などもできやすいという。長野県観光機構の岩本文成氏は「教育旅行の誘致に力を入れている」と話した。夏のアウトドアや冬のスノーキャンプなど、小学生が親元を離れた初めての宿泊体験になる。友達との楽しい思い出が、再訪の理由になっているという。

 第2部の学生グループによるプレゼンテーションでは、青森県の学生グループ(写真右)が、兵庫県の学生グループ(同左)に対し、青森県の観光地を案内したことを紹介。青森県では公共交通機関が使いづらく、移動はすべて貸切バスになったが、兵庫県の学生グループの1人は「青森県のことがよく分かったのに加えて、友達もできた」といい、次回は新たな友達に会いに青森に行くことになるだろうと話した。学生グループは、互いに考えた地元の観光コースを紹介しあって交流するのが、観光振興につながると提案した。

 ひょうご観光本部の高士薫理事長は、「東京を核とした放射線状の道とは異なる、地方と地方がダイレクトにつながる道の価値は、どれほど強調しても強調しすぎることはない」「ローカル(地方)にとって宝物である、この道を維持発展させていくのが、このサミットの精神」と説明。25年に神戸空港の発着枠が現在の1日80便から120便に拡大されるうえ、30年前後には神戸空港に国際便の就航も控える。「ネットワークの拡大でローカルと世界をつないでいきたい」と話していた。

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