川重、ガスエンジンのハイブリッド推進システム納入 ばら積み船向けで世界初

20231231ガスエンジンHB推進システム船

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は、NSユナイテッド海運(9110)傘下のNSユナイテッド内航海運が運航するばら積み船向けに、天然ガス専用のエンジンと大容量バッテリーを組み合わせた「ガスエンジンハイブリッド推進システム」を納入した。川重によると、ばら積み船向けにガスエンジンを主機関としたハイブリッド推進システムを納入するのは世界で初めてという。26日付で発表した。(図はガスエンジンハイブリッド推進システムを搭載したばら積み船のイメージ=川重提供)

 天然ガスを燃料とするガスエンジンを主機に据えることで、従来の重油を燃料とするエンジンの銅型線に比べて二酸化炭素(CO2)排出量を約24%削減できる。加えて窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)の排出量も大幅に減らせる。さらに速度を抑える入出港時には、バッテリーによる電気推進モードで航行することで、温室効果ガスを排出しないで進むこともできる。

 搭載する船は全長94メートル、幅18.2メートル、甲板から船底までの深さ(型深)9.9メートル。石灰石運搬船「下北丸」の後継として尻屋岬港(青森県下北郡東通村)と室蘭港(北海道室蘭市)を結ぶ航路での運航を計画。載貨重量は約5549トンを想定する。24年2月ごろの完成予定だ。

 NSユナイテッド内航海運の親会社であるNSユナイテッド海運は、筆頭株主である日本製鉄(5401)と第2位株主である郵船(9101)の持ち分法適用会社。日本製鉄と日鉄セメント(室蘭市)、NSユナイテッド内航海運、石油資源開発(1602)、常石造船(広島県福山市)、川重の6社は、2021年9月に石灰石を運ぶ天然ガス専用エンジンとバッテリーを搭載したハイブリッド推進システム船を建造することで合意していた。

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