ワールドの4〜12月期、純利益97%増 人流回復で集客が復調

20230203ワールド

【神戸経済ニュース】アパレル大手のワールド(3612)が3日発表した2022年4〜12月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比97%増の65億円だった。新型コロナウイルスによる行動制限がなくなったことで都市部の人流が回復し、百貨店などを中心とした店舗での集客が復調した。円安進行で仕入れ価格は上昇したが、店舗・ネット通販ともに値引き販売を抑制したことで採算は改善。アパレルを中心とした「ブランド事業」での利益計上が、同社全体の収益改善に寄与した。

 売上高に相当する売上収益は25%増の1573億円、営業利益は43%増の121億円だった。値下げ販売の抑制で販管費率は51.4%と、前年同期に比べて3.1ポイント向上。事業分野(セグメント)別でみると、コア営業利益(償却前営業損益)は「ブランド事業」が99億円(前年同期比208%増)と、全社のコア営業利益(124億円)のうち8割を占めた。売上高の伸びは昨年2月にナルミヤ・インターナショナル(9275)を子会社化したのも大きかった。

 2023年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比23倍の55億円を見込む。23年1〜3月に業績の改善を受けた賞与支給などを見込むといい、ひとまず予想を据え置いた。大型の投資や損失計上などは、現時点で特に予定していないという。

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