神栄、今期3期ぶり最終黒字1億円を確保へ 不採算事業の撤退完了

20200731神栄修正

 神栄は31日、2021年3月期の連結最終損益が1億円の黒字(前期は6億6700万円の赤字)になりそうだと発表した。前期に特別損失として計上した、繊維関連の不採算事業からの撤退費用がなくなる。同じく前期は特別損失に計上したフイルムコンデンサーの取引に関する訴訟関連費用なども、大きく減少する見通し。このため特別損失が大幅に減少し、3期ぶりの最終黒字になる見通しだ。これまで同社は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が見極めにくいとして、業績予想を開示していなかった。

 売上高は前期比8%減の380億円、営業利益は25%増の4億5000万円を見込む。繊維関連の不採算事業から撤退が完了したことなどで売上高は減少するが、固定費減少に伴って同社全体でみて採算が改善する。主力の食品事業では外食の自粛を受けて外食向けや業務用の冷凍食品が新型コロナの影響を受ける。中食や家庭向けの冷凍食品の伸びでは補いきれず、食品事業は2割程度の減益になる見通しだ。これを同社全体の採算改善で吸収する。空気清浄機向けなどのホコリセンサーも復調しているという。

 利益水準が低いことから、配当を再開するには不十分と判断。今期も配当を見送り、3期連続の無配になる予定だ。

 同時に発表した2020年4〜6月期の連結決算は、最終損益が600万円の黒字(前年同期は1700万円の赤字)だった。食品関連が新型コロナの影響を受けるなどで減収だったが、訴訟関連費用が前年同期比で減少して特別損失の計上が大幅に減ったのが寄与した。売上高は前年同期比15%減の87億円、営業利益は30%減の3900万円だった。

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