ネスレ日本、「抹茶」を第3の柱に商品・サービス展開 事業戦略説明会

20170307ネスレ高岡社長

 ネスレ日本は7日、コーヒー、チョコレートに次いで「抹茶」を第3の柱に据えて商品やサービスを展開する方針を発表した。同日に事業戦略説明会を開き、高岡浩三社長兼最高経営責任者(CEO、写真上=ネスレ日本のホームページより)が説明。訪日客の増加をきっかけに火がついた抹茶ブームが続いているのをとらえ、新たな抹茶の楽しみ方を提案する方針という。将来には全世界のネスレでの展開もにらむ。

 抹茶風味のドリンクやスイーツなどの人気は続いており、16年の市場規模は12年比で34%拡大したとの試算もあるという。こうした需要をネスレのブランド力を生かして着実にとらえる計画だ。すでに同社は2016年11月に京都府と「宇治抹茶」の振興で連携協定を結んだ。宇治抹茶の消費拡大や健康イメージ向上を目指す事業などを共同展開する内容で、17年から啓発活動や研究を本格化する。

 27日にはチョコレート菓子「キットカット濃い抹茶」(写真下=ネスレ日本の発表資料より)を発売する予定だ。キットカットでは2004年に宇治抹茶味を日本で限定販売して以来、抹茶風味が徐々に定番化。世界100カ国で展開するまでになった。16年10月には世界で初めてコーヒーマシンで本格的な抹茶が入れられる「ネスカフェ ドルチェ グスト 宇治抹茶」も発売。飲料としての抹茶も市場が拡大しつつある。

20170307キットカット濃い抹茶

 世界的な和食ブームもあって世界的に見ても抹茶市場は拡大してきた。さらに拡大が見込めるようなら、スイスに本社を置くネスレのグローバルネットワークを通じた商品やサービスの展開もありうると見ているようだ。

 同時に示したネスレ日本の2016年12月期の業績動向は、継続事業ベースの売上高(オーガニックグロース)が4.1%増加。営業利益は5%伸びた。営業利益率は15年に比べ改善した。オーガニックグロースはネスレ全体(3.2%増)や先進国全体(1.7%増)を上回ったとしている。

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