ノーリツ、今期純利益4.8倍の41億円に 給湯器の需要回復・配当年14円増の67円

20240214ノーリツ

【神戸経済ニュース】ガス給湯器大手のノーリツ(5943)は14日、2024年12月期の連結純利益が前期比4.8倍の41億円になりそうだと発表した。暖冬もあって前期は想定以上に低迷した家庭用のガス・石油給湯器の需要は足元で徐々に回復。加えて部品不足の解消で前期に挽回(ばんかい)生産した給湯器による流通在庫の調整も一巡する見通し。ベトナムの持ち分法適用会社であるカンガルー社の株式の減損処理で計上した37億円の持ち分法による投資損失もなくなる。

 売上高は5%増の2120億円、営業利益は30%増の50億円を見込む。鋼材やステンレスの価格は引き続き高水準で推移するとみるが、昨年5月出荷分から実施した値上げの通年寄与で採算も回復する。テレビ会議システムを通じて14日に記者会見した腹巻知社長は、「値上げによる(採算改善の)効果が販売台数の増加によって表れやすくなる」と説明した。

 年間配当金は前期比14円増の67円(うち中間33円)を予定する。24年12月期〜26年12月期に実施する中期経営計画では、配当の目安を「配当性向50%」または「連結純資産配当率(DOE)」で2.5%のいずれか高い額を配当総額のメドと設定。今期の1株利益は90円25銭の見込みで、高いほうであるDOEの基準を適用する。前期までの中期計画ではDOEの基準を2%にしていたが0.5%引き上げ、株主への利益配分を強化する。

 同時に示した23年12月期の連結決算は、純利益が前の期比82%減の8億6800万円だった。国内外での給湯器の需要減と流通在庫の調整で、販売が苦戦した。ベトナム関連会社の減損損失も響いた。売上高は4%減の2018億円、営業利益は44%減の38億円になった。会社予想の33億円をやや上回った。

 あわせて2月29日付で自社株224万2721株を消却すると発表した。発行済み株式数の4.4%を占める。

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