神戸税関、高性能の監視艇3代目「こうべ」就役式を開催 航続距離が3倍に

20191029こうべ就役式

 神戸税関は29日、新造した中型の監視艇「こうべ」の就役式を神戸港中突堤旅客ターミナル(神戸市中央区)で開催した。瀬戸内海や太平洋沿岸など広域で実施する、税関の取り締まりなどに投入する。式典であいさつした大西靖・神戸税関長は「日本海、瀬戸内海、太平洋の長い海岸線と多数の不開港が点在する密輸リスクの非常に高い海域を管轄する神戸税関にとって、水際の取り締まりに税関監視艇の機動力は不可欠」と述べ、新造船への期待を語った。

 「こうべ」という船名の神戸税関の監視艇としては3代目になる。初代は1978年、2代目は1999年に就役。いずれも当時としては最新の技術を採用して建造した、監視艇のエースだ。3代目の「こうべ」にもさまざまな最新技術を投入したが、特に燃費性能が向上。航続可能距離が先代の約3倍に伸びたのが特徴だ。さらにレーダーの精度も格段に向上したという。神戸税関は高性能の監視艇の投入で、密輸の摘発やテロ対策などに一層目を光らせる。

 式典では大西税関長に加え、国税局や警察など関係機関の担当者らによるテープカットで新造船の就役を祝った(写真)。3代目「こうべ」は今年3月に起工し、7月23日に進水式を開催。神戸港には9月26日に配備された。船体はアルミニウム合金。全長28.5メートル、幅5.7メートルで、総トン数は74トンだ。主機関は電子制御式4サイクル舶用高速エンジン2機を搭載した。定員は乗組員5人と、その他20人の合計25人。海岸から20海里(約37キロメートル)の沿海区域を航行する。

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