シスメックス、米欧で血液凝固関連の自社ブランド展開を開始

【神戸経済ニュース】医療用検査機器のシスメックス(6869)は2日、米国や欧州連合(EU)各国と北欧などで、血液凝固検査に関する製品の自社ブランドでの販売を4月から始めたと発表した。1995年から同分野で世界的な販売提携を結ぶ独シーメンスの医療機器部門「シーメンスヘルシニアーズ」との間で、両社がそれぞれ地域ごとに販売を担当する方式を2023年2月に見直したことによる。新たな連携の条件では、シスメックスは検査機器をシーメンスに、シーメンスは検査試薬をシスメックスに、それぞれOEM(相手先ブランドによる生産)で供給する方針が決まっていた。

 血液凝固分野では当初シスメックスの製品としては検査機器しかなく、シーメンスは検査試薬しかなかったことから、製品の相互供給を開始した。ただシスメックスは血液凝固分野の検査について、生活習慣病の予防や新たな血液製剤の開発ど応用範囲が広く、さらに検査技術の向上などもあって同分野の市場が拡大するとみている。シーメンスが販売を担ってきた米欧でも、シスメックスが自社ブランドで展開することで市場シェアの拡大をねらう。

 シスメックスが23年3月に開いた説明会では、血液凝固の分野で両社はあわせて30〜35%を握るトップシェアと説明。22年3月期の売上高は約620億円だったという。これを10年後の2033年ごろには市場全体の成長も織り込み、シスメックス単独で世界シェア35%、売上高2000億円規模をめざすとしていた。

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