円相場、対ドルで34年ぶり155円台に下落 リスク許容度拡大を意識か
- 2024/04/25
- 01:09
【神戸経済ニュース】24日の外国為替市場では、ニューヨーク市場の取引時間帯に入って円が対ドルで下落。日本時間25日午前1時まででは、一時1ドル=155円20銭近辺まで下落した。円の対ドル相場が155円台になるのは、1990年6月以来およそ34年ぶり。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測が後退する一方、日銀の低金利政策は続くとの見方は根強い。中東情勢への悲観的な見方も一時に比べて後退したのを受けた、断続的な円売り・ドル買いに押された。
経済指標などの目立った動きは出なかった。24日の東京株式市場で日経平均株価が907円上昇するなど、日本株の上昇を見た米国の投資家が、リスク許容度の拡大を意識したもよう。低金利である円での資金調達を増やして、高金利のドル建て資産で運用する動きを加速させた。
米労働省が10日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.5%増と2月の3.2%から物価上昇(インフレ)が加速。変動が大きいエネルギーと食品を除くコアCPIは3.8%上昇と、市場予想(3.7%程度の上昇)を上回った。
このほか最近では米国のインフレ鈍化が遅れているのを示す指標が相次いだ。米連邦準備理事会(FRB)の利下げが、以前の市場が織り込んでいた年内3回から少なくなり、日米金利差に着目した円売り・ドル買いが出やすくなっている。
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