トーカロが初の中期計画、26年3月期の売上高530億円目標 エネルギー拡大で

【神戸経済ニュース】表面処理加工のトーカロ(3433)が1951年の創業以来、初めて中期経営計画を公表した。2026年3月期までの5年計画で、最終年度の売上高目標は530億円。21年3月期の売上高から36%伸びる。世界的な半導体需要の伸びを追い風に、半導体製造装置向けの表面処理を大幅に伸ばすと同時に、環境・エネルギー分野の事業を拡大する。26年3月期の経常利益は120億円を想定する。

 売上高530億円のうち半導体分野を260億円とする。21年3月期から44%伸びる。高速通信規格「5G」の世界的な普及や、デジタルトランスフォーメーション(DX)の浸透で世界の半導体需要は今後も伸びる見通し。このため製造装置の需要も増えて、トーカロの表面処理加工の需要につながる。ただ微細化技術の進展も早く、これに対応した技術開発が欠かせないという。

 半導体以外の鉄鋼・産業等は26年3月期に270億円と、5年間で29%伸ばす。これをけん引するのは環境やエネルギーの分野になる見込みだ。火力発電所の炉内・煙突内の加工や、再生可能エネルギーには必需品である2次電池(蓄電池)などに表面加工を求める部品が少なくないという。さらに、次の成長のドライバーになる分野も模索。農業や医療分野も積極的に開拓したい考えだ。

 設備投資は5年間に250〜350億円(年間50〜70億円)を投じる計画だ。もっとも、特に半導体を中心に受注には波があることから、「目標の数値は随時見直す」(三船法行社長)という。

 中期経営計画は9日に開いたアナリスト向けの説明会(日本証券アナリスト協会が主催)で発表。同時に適時開示などで発表した。翌日には説明会の動画と文字起こしをトーカロのホームページに掲載した。初めて中期経営計画を発表した理由についてトーカロは、神戸経済ニュースの取材に対し「かねて要望が多かったのに加え、成長のイメージを示したかった」(後藤浩志常務)という。従来は「収益が受注に左右される」として、中長期の見通しを体外公表していなかった。

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