神戸市と小売り・メーカーなど16社、プラスチック「水平リサイクル」めざす

20210929プラスチック
 神戸市は29日、小売り、メーカー、リサイクル会社の合計16社・団体と共同で、シャンプーや洗剤など詰め替えパックのリサイクル「神戸プラスチックネクスト〜みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル〜」に取り組むと発表した。生活協同組合のコープこうべと、イオン(8267)系の小売り3社(ウエルシア薬局、光洋、ダイエー)が、神戸市内の合計75店舗に回収ボックスを10月1日から設置。再び詰め替えパックとして再生させる「水平リサイクル」をめざす。最初の1年で5トンのパックを回収するのが目標だ。(回収の概要はこちら

 集まった使用済みのパックは、リサイクル会社が通常の廃棄物と同時に回収することで、物流コストを抑える。回収したパックは再資源化に向けてひとまずペレット化するが、メーカーが原料として最も利用しやすい形状などを今回の取り組みを通じて模索する。メーカー各社は現在ハードルになっている品質や経済性を向上させる技術開発を同時に進める。リサイクルしやすい詰め替えパックの素材や形状についても議論する。

 シャンプーや洗剤といった日用品の製品全体に占める詰め替えパックの比率は8割と高い。ボトルに比べて使うプラスチックの量は大幅に少なく、詰め替えパックの普及はプラスチックの使用量削減に大きく寄与してきた。ただ手軽な一方で、あまりリサイクルされていないのが現状。強度の高い多層構造のフィルムで構成する詰め替えパックは、メーカーごとに異なる方式で作ることもあり再資源化が難しいとされてきたためだ。

 神戸市によると、これだけ大規模に連携するのは国内でも初めてとみられる。海洋汚染などプラスチックごみ問題への消費者の意識の高まりもあって、メーカー側も課題の解決に動き始めている。今回参加したメーカーのうち花王(4452)とライオン(4912)は、使用済み容器回収の仕組みづくりやリサイクル技術開発で連携すると2020年9月に発表。花王はユニリーバ・ジャパンともプラスチックボトルの回収・リサイクルで連携している。ただ「行政が先頭に立つことで、幅広い連携による仕組みづくり可能になった」(神戸市環境局)という。

20210929詰め替えパック

 再資源化した詰め替えパックを原料にして、再び詰め替えパックを作った際に、現在と同程度の費用に抑えるには「流通している詰め替えパック全体の2割ぐらいを回収する必要があるとみている」(花王・包装技術研究所の瀬戸啓二プロジェクトリーダー)という。全国では年1万トン、神戸市内では100トンほどの回収規模になる計算だ。神戸市や参加企業は、まず23年度まで現在の形で取り組み、技術開発の進展や回収量の変化などを見極める。そのうえで水平リサイクルの実用化に向けて中長期的に構想したい考えだ。(写真は回収ボックスを囲んで神戸市役所で記念撮影する各社・団体の担当者ら)

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