神戸市のスタートアップビザに「卒業生」 飲食店向けスマホ注文システム展開で

 神戸市は27日、同市が起業をめざす外国人と認定して在留資格「スタートアップビザ」を3月に取得したカナダ出身のクリストフ・スチュワート・デハーン氏が、国内で営利事業を展開するのに必要な在留資格「経営・管理」を新たに取得したと発表した。今月上旬には在留資格の切り替えを完了したという。飲食店の来店客がスマートフォンを使って注文するシステム「ファストメニュー」のサービスを、同氏が始めたため。神戸市が2019年4月にスタートアップビザの制度運用を開始してから初の「卒業生」が誕生した形だ。

 スタートアップビザ制度は、2人以上の常勤雇用または資本金500万円以上の事業展開を条件とした在留資格「経営・管理」の取得をめざす外国人に、自治体の認定に基づいて、準備期間として最長1年の入国・在留を認める制度。起業する外国人を日本に呼び込むのが目的だ。神戸市は19年3月に国の認定を受け、翌月から制度運用を開始した。ただ20年初頭からの新型コロナウイルスの感染拡大のため、年間40件程度の問い合わせを受けながらも、これまでスタートアップビザで神戸市に在留資格を得た外国人はデハーン氏を含めて2人だけだ。

 もともとプログラマーだったデハーン氏は外国語指導助手(ALT)として来日し、11年8月に福島県の高校に着任。その後は東京都内で英会話教室の講師を経て、神戸市でスタートアップビザの認定を受けて起業に踏み切った。スタートアップビザを取得する前から別の在留資格で日本に滞在していたため、コロナ禍でも円滑な起業につながった。スタートアップビザを取得するまで神戸には縁がなかったという。だが会計士など専門人材の紹介や、大量の書類作成支援といった神戸市の手厚いサポートを受けて会社を設立し、新たな在留資格の取得に漕ぎ着けた。

 デハーン氏が立ち上げたサービス「ファストメニュー」は、顧客側の新たなアプリ導入や、事前の登録などを一切必要としないのが特徴だ。注文を選ぶ際のメニュー(お品書き)に印刷したQRコードを顧客が読み取ることで、店は数秒後に注文と支払いを受けることができるシステムだ。メニューや従業員と接触する機会を減らしながら、食事を注文できる。飲食店向けに顧客数の拡大をめざしている。

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