神戸港の効率化めざす新システム、ゲート処理時間6〜8割短縮 大阪で次回試験へ

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 近畿地方整備局は27日、8月23日〜9月3日に実施したコンテナターミナルの生産性向上を目的とする港湾情報の新システム「CONPAS(コンパス)」の試験運用の結果を発表した。初めて営業コンテナを対象として、27台のトレーラーが83本の輸入コンテナをターミナルから搬出したところ、トレーラー1台あたりのゲート処理時間が約6〜8割短縮した。貨物に関する情報を事前に確認できることもあり、コンテナターミナルのゲート前にできる車列の短縮などへの寄与が期待できるとの見通しを得た。

 今回の試験運用は阪神港として第2回目で、初めて営業コンテナを対象に試験を実施。参加社数も3月に実施した3社から大幅に多い15社が参加した。コンテナターミナルに入構する際の手続きは、港湾の共通入稿証「PSカード」をゲートでかざすだけでよい。手続きにかかる時間は平均23秒だった。ターミナルの担当者が書類で確認する有人受付(平均94秒)や、ドライバーがゲートのタッチパネルを操作する従来の無人受付(同53秒)に比べて大幅に時間が短縮できた。

 CONPASが普及することで、問題になっているゲート前の渋滞解消などに寄与する効果があるとの期待が高まった形だ。このほか搬出したい貨物が、搬出のための手続きを終えた状態かが事前に確認できる機能も確認。貨物が搬出できないことを知ったトレーラーがゲート前で立ち往生する心配がなくなる。ゲート前に列を作る車両の台数を減らす効果も期待できそうだという。

 阪神港での第1回、第2回の試験は、神戸港ポートアイランドのコンテナターミナル「PC-18」で実施した。ふ頭管理会社の阪神国際港湾(神戸市中央区)と近畿地方整備局は次回の試験を大阪港・夢洲コンテナターミナルで実施するよう、海運貨物取扱業者や海上コンテナの陸送事業者など関係者と調整を進めている。年度内にも試験運用を実施したい考えだ。(写真は神戸港「PC-18」に積み上げられたコンテナとゲート=資料)

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