神戸市長選、鴇田香織氏が立候補表明 新型コロナ対策「もっと上手いやり方ある」
- 2021/09/24
- 16:06
弁護士の鴇田(ときた)香織氏(53歳、写真)は24日、10月24日に投開票する神戸市長選に無所属で立候補すると発表した。鴇田氏は記者会見し、「新型コロナウイルス感染症ではリーダーの動きが命に関わるのに、いまのままでは本当にいいのか」「もっと上手いやり方があるだろう」と疑問を感じて立候補を決めた。「しがらみのない立場から、もっぱら神戸市民のために尽くしたい」と、政党などの推薦は受けない。「コロナ自宅療養ゼロ」「子育てを楽しむ街に」など6つの政策を掲げて初の選挙戦に乗り出す。
新型コロナウイルスへの対策については、中央市民病院(神戸市中央区)の近くにある神戸市の未利用地に「仮設の病床を建設することで、自宅療養を減らす」と主張。自宅療養があれば、濃厚接触している家族が買い物などに出かける必要があり、市中感染につながると指摘する。さらに治療薬として使用できる可能性が一部で検討されているイベルメクチンを積極活用するよう訴える。学校は登校しなくても欠席あつかいしない「選択登校制」を導入する。
都市経営については、現職の久元喜造市長が「人口減少を前提に、持続的な都市経営を考えている」と指摘。「選んでもらえる街になるべき」「人が少なくなるのではにぎわいも生まれない」と、あくまで自然増と社会増の両面から人口増をめざす。そのためには保育園を充実させるなど、子育て施策の充実などが必要だ訴える。「もっと積極的に人も物も呼び込める街にしていきたい」と強調。一方で財源捻出には市役所の移転、機能分散などもあると語る。
1997年に弁護士になって約25年。セクシャルハラスメントに関連する紛争には「弁護士になりたてのころから関わった」こともあり、多くの経験を持つ。神戸市と争った「西須磨都市計画道路郊外紛争調停」では、住民側の代理人を担当した弁護士5人のうちの1人を務めた。「いつかは政治家への転身もあり得ると思っていたが、子育てなどもあり区切りがつかなかった」という。新型コロナの感染拡大を受けて、立候補を決めた。
政策はコロナ対策と子育て充実に加え、「災害に強い街に」「鉄道相互乗り入れ」「三宮駅前の再開発」「市民との意見交換」を掲げる。感染対策を目的に「集会や講演会、街頭演説といった人が集まる選挙運動は一切しない」と言い切る。ツイッターやフェイスブックなど交流サイト(SNS)を駆使するなど「ネット中心で戦いたい」といい、選挙カーでの市内巡回も「予定していない」という。
神戸市長選には鴇田氏のほか、現職の神戸市長で自民、公明、立民、国民が推薦する久元喜造氏、共産が推薦する岡崎史典氏、元加西市長の中川暢三氏、音楽塾経営の服部修氏、空手道場代表の酒谷敏生氏が立候補を表明した。
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