兵庫県、総額1577億円の9月補正予算案 学生はワクチン接種で楽天ポイント
- 2021/09/14
- 16:41
兵庫県は14日、新型コロナウイルス対策を目的とした総額1577億8500万円の2021年度9月補正予算案を発表した。国の交付金を財源に、休業や営業時間の短縮を要請した飲食店などに支払う協力金を670億円計上したほか、重症病床の確保に377億円、宿泊療養施設の確保に326億円などを計上。緊急事態宣言が9月末まで継続するなど、感染の拡大局面が長引いていることに対応する。保健所の体制強化には4億円を計上。このほかワクチン接種の促進策など新規事業も盛り込んだ。補正予算案は21日に始まる9月議会に提出する。
新規事業では「eー県民制度を用いた若者のワクチン接種の促進」に1億1200万円を計上した。県内在住または在学で18歳以上の大学生、短大生、専門学校生など約15万人を対象に、「ワクチン2回接種」「eー県民会員登録」と2つの条件を満たせば2000円相当のポイントを付ける。楽天ポイントと、兵庫県の物産を販売するネット通販「ひょうごマニア」で使えるポイントの組み合わせになる見込み。若者に接種を促したうえで、卒業後に兵庫県との関係継続のきっかけを作る一石二鳥をねらう。
「コロナ後」を見越した予算も盛り込んだ。兵庫県全体のワクチン2回接種した人の割合が60%を超えれば、1人1泊2000〜5000円補助と、おみやげが買えるクーポン券を付ける「ひょうごを旅しようキャンペーン」を開催する目的で7億4000万円を計上した。「GO TOトラベル」の再開を先取りする形だ。このほか「中小企業におけるポストコロナ出口戦略の構築」に8億円計上。業務のデジタル化などを後押しする。リカレント教育(卒業後の学び直し)やネット通販への出店支援など、斎藤元彦知事が選挙公約で掲げた施策も盛り込んだ。
補正予算の総額1577億円のうち、企業会計の流域下水道事業会計を除いた一般会計は1526億円。財源は、地方創生臨時交付金と包括支援交付金にその他補助金を合わせて、1461億円が国庫支出金を予定する。道路、河川改修、砂防などには国庫補助内示の増額を受けて特定財源・一般財源で合計16億円計上。新規の起債は全会計で63億円を予定する。
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