住友ゴム、加古川工場の防げん材と医療用ゴムで「ISO9001」取り消し

 住友ゴム工業(5110)は31日、岸壁に取り付けて接岸する船の破損を防ぐ「防舷材(ぼうげんざい)」で不正な性能試験と検査データ改ざんがあった問題を受けて、加古川工場(加古川市)が生産する防舷材と医療用精密ゴム部品の「ISO9001」の認証を取り消されたと発表した。医療用ゴム精密部品は、防舷材と同じ品質マネジメントシステムを運用していたため、認証機関が取り消しの対象にしたという。

 ISO9001は工場などでの品質マネジメントシステムに関する国際規格。住友ゴムはISOの認証機関である英ロイド・レジスター・クオリティ・アシュアランスに認証を依頼していた。同社から加古川工場で防舷材などの認証を31日付で取り消すととともに、泉大津工場(大阪府泉大津市)が生産する医療用ゴム精密部品の認証も同日付で一時停止することについても通知があった。

 一時停止になった泉大津工場の製品については、加古川工場と同様の問題がなかったことを確認し、2022年1月の一時停止解除をめざす。取り消しになった加古川工場の製品については現在、外部弁護士も加わった特別調査委員会が原因究明を進めている。再発防止の対策を実施したうえで、信頼回復に努めると同時に、認証の再取得をめざすとしている。

 住友ゴムによると「ISO9001の取得を取引の条件にしている顧客はほとんどない」(広報部)ことから、認証取り消しなどによる業績への影響は軽微としている。

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