(解説)「水素の神戸」前面に開催 国際フロンティア産業メッセ・9月2〜3日

20210829国際フロンティア2020

 9月2・3日に開催する西日本最大級の産業総合展示会「国際フロンティア産業メッセ2021」(主催・国際フロンティア産業メッセ実行委員会)には378社が出展する見通しだ。新型コロナウイルスの感染に対する懸念は続いているが、昨年(317社)を上回る社数が出展。感染対策を実施したうえで、関心が高まる「環境・エネルギー」をメーンテーマに新技術や新商品などを紹介する。展示会場の入り口には、神戸空港島に完成した液化水素の輸入基地「Hy touch神戸」(動画)の模型を展示し、水素発電での市街地給電で世界に先行するなど「水素の神戸」を前面に各社の展示を展開する。(写真は昨年の様子)

 水素は燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないことから、次世代エネルギーの有力候補とされている。「Hy touch神戸」を建設した川崎重工業(7012)は、さらに水素を「作る」、水素を「使う」に関する場面に使うものを展示する。水素だけを燃料とするCO2排出ゼロや、既存燃料に水素を混ぜてCO2の排出を抑えることに成功したガスタービンの断面模型を設置。大容量バッテリーを搭載して走行時にCO2を排出しないEVオートバイの試作車も注目されそうだ。加えて化石燃料から水素を作る際に発生するCO2を回収・貯留する技術「CCS」についてもパネル展示する。

 初日の2日には環境に関する特別講演を開催。地球環境産業技術研究機構(RITE)の山地憲治理事長・研究所長の講演「脱炭素に向けたエネルギーの大転換」は予約で定員に到達。基調講演では2日午後1時から、水素エネルギー協会の坂田興会長が「水素エネルギー大量導入の意義」をテーマに講演する予定だ。3日の基調講演は大阪・関西万博の運営団体である2025年日本国際博覧会協会の櫟真夏理事・副事務総長、ファミリアの岡崎忠彦社長が講演する予定だ。講演会の会場は密集回避のため、神戸商工会議所の神商ホールになった。「Hy touch神戸」の見学バスツアーも企画したが、2日間で6回の開催予定がすべて予約で埋まった。


 実行委の構成メンバーでもある神戸市は今回、大阪・神戸ドイツ総領事館などと共同で「神戸市・ドイツパビリオン」を出展する。まだ近畿に拠点を開設していないドイツ企業の日本法人など5社の展示を誘致した。コンクリートのシステム型枠を提供する「ペリー・ジャパン」など、深刻な人手不足を日本よりも早く経験したドイツならではの技術などを紹介すると同時に、出展各社には関西の拠点として神戸への進出を促す。神戸市が現地企業に委託して独ハンブルグに開設した「ビジネスコーディネーター(ドイツ)」と共同で今回の出展の誘致や、神戸への進出支援を進めている。

 神戸ファッション協会は今年も、「神戸シューズ」「豊岡鞄(かばん)」など兵庫県内の地場産業を紹介する「ひょうごじばさんフェア2021」を開催。みなと銀行、神戸信用金庫、但馬銀行、日新信用金庫の県内金融各社も、取引先などの技術や商品を紹介する展示を開催する。

 新型コロナの緊急事態宣言が発令される中での開催とあって、感染対策を強化して開催する。来場者には事前予約を必須として、来場時間を分散・平準化。入場者数が収容人数の50%(2000人)に到達した場合は入場制限を実施する。出店者やスタッフはフェイスシールドを着用する。来場者には必ずマスク着用と入場時の手指消毒を求める。通路は例年よりも広めに取るなど、日本展示協会の「展示会場におけるCOVID-19感染防止ガイドライン」を参考に、対応を徹底するとしている。

(神戸経済ニュース編集長 山本学)

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