ケンミン食品「仮想レストラン事業」に参入 出前館と共同で・5年で年5億円に

20210818ケンミンメニュー

 国内ビーフン最大手のケンミン食品(神戸市中央区)は18日、飲食物の出前を受け付ける東証ジャスダック上場の出前館(2484)と共同で、宅配専門の飲食店「バーチャル(仮想)レストラン」向けの事業に参入すると発表した。仮想レストランの運営事業者に、ケンミン食品が材料のビーフンを卸売りするほか調理ノウハウを提供。出前館の配送網を通じて、顧客の自宅などに「ビーフンのケンミン」ブランドで温かい料理を届ける。

 仮想レストランは米国発祥の事業モデル。「ゴーストキッチン」「クラウドキッチン」など、さまざまな呼び方がある。調理するキッチンだけ用意して、販売はデリバリーや持ち帰りのみに限定。調理のみに特化することで開業が簡単であるほか、消費者が足を運びにくいビルの上階など飲食店に適さない場所にも開業できるのが特徴だ。既存の飲食店も一部で参入するなど、市場の拡大が見込まれている。

 ケンミン食品にとっては仮想レストラン向け事業が、ビーフンを食べる機会や習慣の創出につながると判断した。同社が調理ノウハウを提供することで、10分以内という短い調理時間でも、神戸・元町や東京・六本木の直営店「健民ダイニング」と同程度の品質で料理を提供できるという。一方、出前館にとっても新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、宅配料理の競争が激化するなかで特徴ある品ぞろえの追加につながった。

 商品は6種類の調理法に、それぞれ「大盛り」の注文も受けることから12種類を販売することになる(写真=ケンミン食品提供)。価格帯は1食あたり税込み880円からとした。まず9月中に東京で「ビーフンのケンミン」を取り扱う仮想レストランの第1号がスタートする見込み。その後国内各地に仮想レストランを増やし、全国展開する考えだ。2026年度には全国100店舗で年間50万食、消費者への販売高5億円をめざす。

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