川重、今期最終黒字190億円に上方修正 海外向け2輪車の好調で・中間20円配
- 2021/08/05
- 12:30

川崎重工業は5日、2022年3月期の連結最終損益が190億円の黒字(前期は193億円の赤字)になりそうだと発表した。従来予想の170億円から税金費用の増加などを補ってなお上方修正し、増益幅が拡大する。北米、欧州、東南アジア向けの2輪車が伸びているうえ、北米ではオフロード4輪車の需要が続いていることが収益を押し上げる。業績予想の前提になる為替レートを1ドル=109円(従来は106円)と、円安方向に見直したのも上方修正の要因になった。
売上高は前年同期比3%増の1兆5300億円、営業損益は400億円の黒字(前年同期は53億円の赤字)を見込む。従来予想は1兆5000億円、300億円の黒字だった。社内カンパニー(セグメント)別では、2輪車・4輪車の「モーターサイクル&エンジン」の見通しを引き上げたほか、為替前提の変更で「航空宇宙システム」、ロボットの採算改善で「精密機械・ロボット」の収益見通しを引き上げた。半面、原材料価格の高騰で「エネルギーソリューション&マリン」の見通しは引き下げた。
1ドルあたり1円の変動で、営業利益は約16億4000万円の影響が出るという。対ユーロでの前提は128円を据え置いた。年間配当金は30円(前期は無配)の予定を維持するが、うち中間配当を20円にすることも決めた。従来は中間配の金額を示していなかった。
同時に示した2021年4〜6月期の連結決算は、最終損益が98億円の黒字(前年同期は117億円の赤字)になった。過去10年の4〜6月期としては最高を記録した。航空宇宙システムの赤字幅が縮小したほか、2輪やオフロード4輪が海外のアウトドア需要を背景に大幅に伸びたことなどが寄与した。売上高は前年同期比18%増の3556億円、営業損益は151億円の黒字(前年同期は206億円の赤字)だった。
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