神大病院に「光免疫治療センター」を設置 低侵襲がん治療に選択肢で研究も

20210729神大病院

 神戸大学医学部付属病院(神戸市中央区)は、がん光免疫療法を使った治療や同療法について研究する「光免疫治療センター」を7月1日付で開設したと29日に発表した。がん細胞の表面に多く現れるタイプのタンパク質に、光に反応しやすい薬剤「アルキャックス」を結び付け、レーザーを当てるとアルキャックスが反応してがん細胞を壊(え)死させる治療法。現在は、のどや鼻など「頭けい部」のがんで、他の方法で治療できないことなどを条件に保険適用される。開発者は西宮市出身で米国立保健研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員だ。

 手術してがんを取り除く治療法などと異なり、体への負担が相対的に軽い。「低侵襲の医療を開発し、教育して普及させたいという(神戸大学医学部付属病院の施設の1つである)国際がん医療・研究センター理念に合っている」(丹生健一・光免疫治療センター長)ことから、神戸大でも積極的な取り組みを進める。患者ごとに最も適切な治療法を選択する際に、新たな選択肢が増えることにもなる。

 薬剤のアルキャックスは楽天グループ(4755)傘下の楽天メディカルジャパンが開発した。神戸医療産業都市を展開する神戸市と、楽天メディカルジャパン、神戸大は今年2月、光免疫療法の技術基盤をもとに、新たながん治療の研究開発を進めるのを目的とした連携協定を結んだ。この協定の一環でもあるという。保険が適用できる頭けい部のがん治療を実施する一方で、他の部位のがんにも効果があるかといった研究にも取り組む計画だ。

 光免疫療法は神大病院の入院患者のほか、国際がん医療・研究センターの他の患者同様に、かかりつけ医から紹介を受けた外来患者にも適用する。アルキャックスを点滴で注入した後は、しばらく直射日光などに当たらず暗い部屋で過ごす必要があるため、入院には個室を使う。29日午前に神戸大の藤沢正人学長らが記者会見して発表した。(写真は記者会見の様子、左から眞庭謙昌・医学部附属病院長、藤沢学長、丹生センター長、味木徹夫・国際がん医療・研究センター長)

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