神鋼環境、廃棄物処理施設で長寿命化工事の受注相次ぐ CO2排出も削減

20210726神鋼環境の長寿命化工事
 神鋼環境ソリューションは6月までに、同社が過去に建設した廃棄物処理の関連施設で相次いで4件の改良工事を受注したと発表した。使用年数が30年を超えても安全に施設を利用するための長寿命化の工事に加え、機器類の効率化で二酸化炭素(CO2)の排出を3〜5%以上削減する。20年3月期、21年3月期といずれも年に2件だった同様の工事を、22年3月期はすでに4件受注した。同様の工事は今後、需要が増えると見込む。(表は受注した4施設と受注金額)

 神鋼環境が受注したのは同社が建設して、すでに17〜29年稼働した施設4カ所だ。契約金額は合計で136億3000万円(消費税別)になり、今期の業績予想には織り込み済み。工事後10〜15年以上の延命化をするのが目的だ。焼却施設を使い続けていると、廃棄物との摩擦によって破損するなど施設にも傷みが出る。こうした劣化を補修して長寿命化するのに加え、機器類のモーターをより高効率化してCO2排出を削減。環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」を活用することで、施設の設置者である自治体の負担も減る。

 いずれも複数系統の焼却処理施設を保有する施設ということもあり、停止中の系列で順次工事を実施。通常の操業計画を変えず、施設は稼働しながら工事できるようにした。4施設とも6月に工事に入り、3〜4年の工期を予定している。一部の工事では、同社単独ではなく地元の建設会社との共同事業体(JV)で受注した。

 生活水準の向上でゴミが増加したことなどで、1990年代に相次いで建設された高性能の焼却炉が耐用年数を迎えつつある。このため長寿命化やリニューアルなどの工事の需要が今後も膨らむ見通しだ。神鋼環境は同社が建設した施設を中心に、引き続きこうした工事の需要を探りたい考えだ。

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