日銀神戸支店、景気判断「全体として持ち直し」に上方修正 輸出・生産がけん引

20210712山崎神戸支店長

 日銀神戸支店が12日に発表した管内金融経済概況では、兵庫県の景気の基調判断を3カ月ぶりに上方修正し「輸出や生産がけん引するもとで、全体としては持ち直している」とした。5月まで3カ月連続で続けた「引き続き厳しい状態にあり、持ち直しの動きは緩慢となっている」との見方を改めた。好調な外需が追い風になり、自動車や自動車部品、素材などの輸出が増えている。生産の回復によって個人所得も底上げ進む見込みだ。ただ現状では、個人消費は依然として新型コロナの影響が残る。

 同日記者会見した日銀の山崎真人支店長(写真)は、景気に対する見方を上方修正した理由について「対面型サービスなどには新型コロナウイルスの感染を警戒する動きが下押し圧力として残っている」としながらも、「欧米や中国など外需がたいへん好調で、輸出・生産の増加がこれまで以上に力強さを増している」と指摘。「日銀短観(6月調査)で企業の設備投資も堅調であることを確認しており、これらを勘案して、若干景気の見方を引き上げた」と説明した。

 山崎支店長は、「新型コロナのワクチン接種が早く進んだ欧米で、経済活動の活性化が先行した」「中国でも内需中心に経済活動の回復が進んだ」ことが背景にあると説明。もともと欧米や中国などへの輸出が多かった業種で、需要が大きく伸びていると指摘した。「典型的には自動車とIT(情報技術)」という。兵庫県では2輪、オフロード車などの輸出が増えているほか、ロボットを含む半導体製造装置の関連産業などが海外の需要を集めている。航空機や鉄道など新型コロナの影響を受けた分野を、自動車などが補う形になっているとの認識を述べた。

 今後は、国内でもワクチン接種などによって新型コロナに対する意識が変化すれば、個人消費も活性化する可能性が高いとみる。そのために山崎氏は「経路は2つある」と指摘。1つは生産の増加を受けた個人所得の回復で、消費マインドが高まる経路。もう1つは新型コロナによって、これまで「行けなかった旅行に行く」といった、抑制していた消費が反動的に増加する経路だ。ただ意識の変化にかかる時間などを勘案すると、「個人消費の回復も急角度というわけにはいかないだろう」とみている。

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