世界の主要19港、混乱対応など情報共有・協力を確認 共同宣言で合意

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 神戸港を含む世界の主要な19カ所の港湾が、「ディスラプション(混乱の対応)」「デジタル化」「脱炭素化」の3分野で改めて情報共有し、協力して課題に取り組むことを確認した。日本時間で6月22日夜、23日夜にテレビ会議システムを通じて開催した「港湾管理者円卓会議(ポート・オーソリティ・ラウンドテーブル、PAR)」では、参加各港の間で3分野について協力する内容の共同宣言に合意した。このほど会議の結果について神戸市が発表した。(写真は会議の様子=神戸市提供)

 共同宣言では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた各港の対応について、迅速に情報交換したことが大きく役立ったことを再確認。一方で、渡航制限が影響して船員交代が難しく、一部の船員が船上に長期間とどまった問題の解決に向けて、航海国の関係者と協力する基金への支持を表明した。こうした新型コロナなど感染症のほか、港湾内の事故で貨物に混乱が発生した時などの対応ぬいついて、協力することを改めて確認した。

 加えて共同宣言では、コンテナ航路について他の輸送手段との比較が可能であるなど、公共性が高く中立的な情報基盤(プラットフォーム)について共同で情報交流・研究することについて表明。脱炭素化では、2050年に国際海運が排出する二酸化炭素(CO2)を実質ゼロにするためには、対応する機材・資材を2030年までに主要な船舶や港湾に設置を終える必要があるとの見方も改めて確認した。共同宣言に基づく各港の取り組みを、1年後の港湾管理者円卓会議で互いに評価する。

 会議にはアブダビ港(アラブ首長国連邦)、英国港湾協会、アントワープ港(ベルギー)、バルセロナ港(スペイン)、釜山港(韓国)、広州(中国)、ハンブルク港(ドイツ)、ポートクラン(マレーシア)、神戸港、米ロサンゼルス港、米ロングビーチ港、モントリオール港(カナダ)、寧波(中国)、ロッテルダム(オランダ)、サントス(ブラジル)、米シアトル港、上海(中国)、シンガポール港、タンジェ・メッド港(モロッコ)が参加。それぞれ最高経営責任者(CEO)クラスの代表が討議に加わり、神戸港からは長谷川憲孝港湾局長が出席した。

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