JR西日本、改札機から情報配信の第1弾「クーポン」など 三ノ宮でも

 JR西日本(9022)は、自動改札機に設置した「ビーコン」からスマートフォン(スマホ)向けに、周辺施設で割引になるクーポン券と、就職活動する学生向け企業情報の配信を始めた。同社は、近距離の無線通信規格「ブルートゥース」の信号を使って定期的に情報を配布する機器「ビーコン」を、大阪環状線全駅、新大阪駅、京都駅、三ノ宮駅の合計22駅の自動改札機に設置。これを使った実証実験を希望する企業を、昨年10月から募集していた。今回の情報配信はビーコンを使った実証実験の第1弾だ。

 実証実験は7〜9月の3カ月間で実施。割引クーポンはスマホに導入した公衆無線LAN(Wi-Fi)の接続アプリ「au Wi-Fiアクセス」から取り出せる。ビーコンに加えて、駅や大阪環状線などの車内に設置したWi-Fiを通じても配信する計画だ。ビーコンとWi-Fiの両方を活かして、駅の改札口に近づくと、駅ナカや駅直結施設をアプリで通知して案内。同施設でQRコード決済の「au PAY」での201円以上を支払う際に200円引きになるクーポンを配布する。7月は新大阪駅の施設、8月は京都駅の施設、9月は三ノ宮駅・神戸駅の施設などで使えるクーポンを合計10万人に配布予定だ。

 就職情報はスマートキャンパス(東京都新宿区)が運営するアプリ「ミマクル」に配信。開設期に設置したビーコンからの情報で、「ミマクル」を利用する学生の行動を分析。分析結果に合わせて、企業が企画するイベントやインターンの情報を学生に提供することで、それまで学生に接点のなかった企業に関心を持つよう促す。

 ビーコンはJR西日本と傘下の広告代理店JR西日本コミュニケーションズ、改札機などを設計製作するJR西日本テクシアの3社で展開。クーポンは3社とKDDI(9433)と子会社のワイヤ・アンド・ワイヤレス、就職情報は3社とスマートキャンパスで、それぞれ実証実験に取り組む。JR西日本など3社はビーコンの活用で、実証実験を通じて、鉄道や駅利用者の利便性向上に加え、新たな事業モデルの創出をめざす。

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