シスメックス、がん「コンパニオン診断薬」開発で独社と提携 患者の負担軽減

 医療用検査機器大手のシスメックス(6869)は1日、同社の高感度の血液検査技術を活用した、がん分野の「コンパニオン診断薬」開発を目的に、独バイオ試薬大手のキアゲン(ノルトライン・ヴェストファーレン州ヒルデン)と業務提携することで合意したと発表した。患者個人にとって効き目のある医薬品の選別には、医薬品ごとに効き目を予測する「コンパニオン診断」が欠かせない。ただ現在は腫瘍などの一部を採取する必要があり、患者の身体的な負担が比較的大きい。これをシスメックスが持つ高感度の血液検査で代替する「リキッドバイオプシー」をめざす。

 高感度の血液検査ができる技術を持つシスメックスが、がん分野のコンパニオン診断薬開発で経験が豊富なキアゲンと組むことで、高感度の血液検査の技術をコンパニオン診断薬につなげる。がん治療では、がん細胞の増殖に関わるタンパク質や、がんを攻撃する免疫にかかわるタンパク質など、特定のタンパク質を標的にするがん治療薬「分子標的治療薬」が増えつつある。効き目が期待できる半面、使用する治療薬が患者によって異なる。今後は分子標的治療薬を開発している製薬会社とも連携を進め、必要になるコンパニオン診断薬を早期に開発したい考えだ。

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