兵庫県が工場向け「ローカル5G」セミナーを開始 中小企業に情報化投資を促す

20210630ローカル5G

 兵庫県は30日、自社専用の高速通信ネットワークを構築できる次世代通信企画「ローカル5G」の普及を促すセミナーを始めた。兵庫県立工業技術センター(神戸市須磨区)の「技術交流館」には実際にローカル5Gを活用し、人工知能(AI)画像解析を取り入れた品質検査の模擬システム(写真)を設置。システムが安定稼働する様子を体験できるようにした。中小の工場などに情報化投資を促し、県内中小企業の生産性向上に寄与したい考えだ。模擬システムは関西電力(9503)系で通信サービスのオプテージが制作した。

 セミナーでは、機器の制御に無線を最大限活用する「スマート工場」について説明。電源以外のケーブル類がなくなれば、制御機器の接続ミスや、ケーブルの断線による動作不良といったリスクも抑えられる。付加価値の高い製品の多品種・少量生産にも向いている。ローカル5Gを使えば数百メートルの範囲に電波が届くことから、無線LAN(Wi-Fi)などに比べて規模の大きい向上にも対応し、他工場の電波と干渉する可能性も低いことなども示した。

 模擬システムを使ったデモンストレーションでは、コンベアの上を流れるパネルが、設定した規格に合致すれば「OK」、そうでなければ「NG」と表示する。規格に合致するかはAI画像解析で判断。コンベアの上に設置したカメラと画像解析システムの間と、画像解析システムと結果を表示するシステム(パソコンと大型ディスプレー)の2カ所を無線でつなぐ。無線LANよりもローカル5Gのほうが機器間の通信が高速で、結果として作業が早く終わることを示した。

 ただ現時点で課題になるのは手間とコストだ。ローカル5Gを導入する際の関連機器類は、締めて数千万円ほどになる。加えて無線局の免許も必要だ。無線LANなら数十万円でおさまり、免許も不要。兵庫県の赤沢茂・情報戦略監は、「生産性向上に向けて結果的にWi-Fiを導入することになっても、まずは知識としてローカル5Gを知ってもらい、(5Gの)普及期に乗り遅れずに済む工場が増えれば」という。「情報化投資は決して無駄にならないはず」と話していた。

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