山陽電、踏切事故回避にAI画像解析 国内初の本格導入・7月から
- 2021/06/29
- 23:25
山陽電気鉄道(9052)は29日、AI(人工知能)画像解析を踏切の安全性向上に活用するシステムを7月1日に本格導入すると発表した。踏切に設置したカメラの映像をAIで画像解析し、踏切内に取り残された人を検出。渡り遅れて内側に取り残された高齢者などを検知して、列車に停止信号を出す。AI画像解析による人の検知と信号保安装置を連動させたシステムの実運用は、国内で初めてという。(写真は山陽電の月見山駅=神戸市須磨区=資料)
同社は2020年8月から子会社の山電情報センター、関西電力(9503)の子会社でネット接続などを提供するオプテージ、K4デジタルと共同で、同システムの実証実験を実施。従来の障害物検知装置では難しかったケースでも検知できるなど、踏切の安全性向上に寄与する結果が得られたと判断した。まず実証実験のためにシステムを導入した月見山踏切(神戸市須磨区)と飾磨車庫踏切(姫路市)を本格導入に切り替える。
山陽電は、すべての踏切に非常ボタンを設置しているうえ、自動車が通行する全踏切(138カ所)に障害物検知装置を設置している。さらなる安全性の強化策としてAIの活用を検討していた。今後AI画像解析を導入する踏切を増やすかなど検討する。
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