3案が神戸タータンを採用 神戸市立中学の「モデル標準服」アンケート

20210618神戸市中制服

 神戸市教育委員会が17日から始めた、神戸らしい中学校の制服「神戸モデル標準服」を巡るアンケートでは、神戸モデル標準服の案として提示した4案のうち3案(A〜C案)が神戸タータンを採用した。市教委によると、デザインはそれぞれ制服メーカーやアパレル会社が作成。企業が神戸らしさを表現する際に、「神戸タータンの採用」が浸透していることが浮き彫りになった。アンケートは神戸市立の小中学校の児童生徒と保護者を対象に30日まで実施する。

 中学校の制服・標準服は学校ごとにデザインや素材、機能性などが異なり、生徒数の違いもあって、学校ごとに価格に差が出るのが現状だ。保護者の経済的負担を軽減するのに加え、国際化や性の多様化への対応を目的に、デザインを一新すると同時に、自治体内の多くの学校が共通の標準服を採用する動きが各地で出ている。中学校の制服を決めるのは校長としながらも、選定の参考になるモデル標準服の制定に神戸市も動いている。

 今回、市教委が提示した4案はメーカー各社が作成し、有識者や校長、保護者、中学生らで構成する「神戸モデル標準服デザイン選定委員会」に提示した12案から選んだ。結果として選ばれた4分の3が神戸タータンを採用した形で、消費者側でも「神戸らしいデザイン」として違和感なく受け入れられつつあるようだ。神戸タータンを支持する年代層に、広がりが出始めている可能性もある。4案の実物は、神戸市総合教育センター(神戸市中央区)1階ロビーで30日まで展示する。

 デザインなどの権利を保有する神戸タータン協議会(神戸市東灘区)の石田原弘会長は「民間主導で始まったプロジェクトの神戸タータンが、学校にまで広がったことは大変うれしい」と語る。「神戸タータンが神戸の中学生の間で共通した話題になることや、神戸育ちを自慢する材料として神戸タータンを使ってもらえるようになるのを期待している」と話していた。

神戸タータン 2017年の神戸開港150年を記念してデザインしたチェック柄。神戸の海の「青」、街の西洋建築物や真珠の「白」、ポートタワーや神戸大橋の「赤」、六甲山の「緑」を織り込んだ。神戸を連想させるデザインとして産官学で連携して定着をめざす。商品化などで使用するには神戸タータン協議会への加入が必要だ。19年に第11回日本マーケティング大賞(主催・日本マーケティング協会)で奨励賞。

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