神戸駅前広場、周辺の活性化「起爆剤」に 駐輪場も確保・神戸市が素案

20210610神戸駅舎

 神戸市は10日に開いた久元喜造市長の定例記者会見で、神戸駅前広場の再整備に向けた基本計画の素案を発表した。駅南北の広場と街並みのつながりを改善し、にぎわいを作り出すのがねらい。久元市長は「単に広場を再整備するだけでなく、再整備を起爆剤に神戸駅周辺エリア全体への波及効果もねらう」と意義を強調した。神戸駅から湊川神社まで見通せるようにして景観を改善するほか、大規模な駐輪場を確保するのが特徴だ。素案に対する住民の意見募集を7月に実施。年内にも基本計画を決定し、設計に移りたい考えだ。2030年ごろの完成をめざす。

 設計の前提としてJR神戸駅の駅舎は現状のまま。「人が主役の空間」として空間を再編する。北側広場は、視界の妨げになっているバスターミナルのドーム型の建物は撤去し、現状の路線数に比べ規模が大きなロータリーも縮小する(1枚目のイメージ図=神戸市提供)。緑を含む湊川神社(神戸市中央区)への見通しを確保するとともに、優れたデザインを持つ神戸駅の駅舎を景観に取り込みたい考えだ。

 国道2号線に面した南側の広場では、滞留できる人のための空間を確保。そのうえで、一般の乗用車が乗り入れて駅前で乗降できる場所を明確にしたい考えだ。駐輪場は北側、南側の両方に配置する(2枚目の図=神戸市提供)。具体的な収容台数などは今後の設計段階で詰めるが、久元氏は「地下空間を使ってコンパクトな駐輪場にしたい」と話していた。

20210610神戸鳥瞰パース

 JR神戸駅の20年の乗車人員は265万4100人と、三ノ宮駅に次いで兵庫県で2番目に大きな駅だが、ふさわしい駅前の景観でないとの指摘が相次いでいた。加えて、広場のリニューアルが完成する30年ごろになれば、ホールを含む三宮の新バスターミナルも完成する。このためJR神戸駅を最寄りとする神戸文化ホールや周辺の「大倉山地区の再開発の可能性も出てくるかもしれないし、(隣駅のJR元町駅が最寄りである)県庁舎の再整備について新しい知事がどう考えるかも注目している」と久元市長は述べ、広場の整備が再開発を誘う可能性に言及した。

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コメント

No title

蒸気機関車の質問、GoodJobです。
ありがとうございます!

区民Sさま

記者会見をご覧になったのですね。詳細までお気に留めていただき、ありがとうございます。引き続き、神戸経済ニュースをよろしくお願いいたします。

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