井戸兵庫知事、インド株対策の必要性を強調 退任のあいさつも・全国知事会
- 2021/06/10
- 12:10
兵庫県の井戸敏三知事は10日午前にテレビ会議システムを通じて開催した全国知事会で発言し、新型コロナウイルスの変異株である「インド株」への対策の必要性を強調した。「6月20日までの緊急事態宣言の後の対応を考えたとき、イギリス株に代わって広がりつつあるインド株をどう抑え込むか」「特に水際での対応が重要」などと語り、知事会からも政府に積極的に対策を要望すべきだと主張した。「住所地の府県と検疫が連絡を取って、抑え込む必要がある」とも話した。
このほか新型コロナワクチンの職域接種が始まったことなどもあり、一層の財政措置についても言及。今年度の減少補てん債の対象拡充と、特別減収対策債の発行枠も前年度並みを求めた。金融所得への課税強化についても2〜3段階の税率適用が望ましいと言及した。政府が準備を進めている「こども庁」については「幼保一元化は最低でも実現していただきたい」と語った。
一連の発言を終えた後、井戸知事は「最後に一言だけ」と切り出し、「この7月で退任をさせていただく事になります。20年、知事会のみなさまにはご指導をいただいてまいりましたが、本当にこの間のご指導に感謝を申し上げさせていただきます」と話した。これに対して全国知事会長の飯泉嘉門・徳島県知事は「5期20年、兵庫県知事として、また初代の関西広域連合長として東日本大震災への対応や税財政など多くのの点で足跡を残していただいた。多くの点でご指導いただきましたことを心から感謝申し上げたい」と応じた。
発言の終了後に記者団の取材に応じた井戸氏は、最後の「一言」について「20年やってきたから知事会の総会なので、一言お礼を申しあげるべきだということで、(持ち時間の)3分は過ぎていたのだが」と話した。「そういう意味ではオンラインで知事会が開かれるのは残念で、今年は滋賀県で開かれるのを楽しみにしていたのだが、仕方がない」と述べ、直接顔を合わせて退任の挨拶ができなかったのを残念がった。
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