花束を手に議場去る、井戸知事最後の県議会が閉幕 議長に藤本氏・副議長谷口氏

20210609井戸知事議会

 「私の最初の議会出席は、平成13年(2001年)8月1日、知事就任その日に開催されたJC主催の『こども県議会』でした。このときの中学生議員の質問に答弁したのが、初めての議会での答弁でした」。こう話すのは、7月末の任期限りで引退を表明している兵庫県の井戸敏三知事だ。同氏が知事として出席する最後の定例議会が9日閉幕することから、議場で最後のあいさつをした(写真=兵庫県議会が配信した動画より)。意外な発言に議場は一瞬ざわついた。「それから2元代表制のもと、議会と知事との交流が始まりました」

 「私の県政推進の基本姿勢は『参画と協働』です」と、井戸氏は続けた。加えて就任当初に兵庫県の長期ビジョンを作成した際、県内各地に出向いて住民の意見を聞いて回ったことを振り返った。老いも若きも、まだ選挙権を持たない子供らの意見すら取り入れて、幅広い合意形成を井戸県政でめざしたことを「こども県議会」で象徴させたかったとみられる。国会では与党と野党として対立する自公と旧民主党系は、いずれも兵庫県議会では知事与党に回った。それはある意味で、合意形成の手腕によるものだったといえそうだ。

 「兵庫への誇りと愛着は、みなさまともども、いつまでも持ち続けたいと思います」と語る。そのうえで最後に「議員のみなさまには今後も『ふるさと兵庫』のため、一層のお力添えをいただくことを祈念し、長年のご指導ご鞭撻(べんたつ)に重ねて感謝申し上げます」とあいさつを締めくくった。ただ多くの府県と隣接し、多様な顔を持つ「ふるさと兵庫」のイメージは一様ではないだろう。そうした中でも単なる多数派工作でなく合意形成をめざす姿勢は、20年という長い間、知事にとどまるには必要だったに違いない。

 あいさつを終えると井戸氏は、この日に原哲明議員に代わって兵庫県議会の議長に選任された藤本百男議員(自民、加東市)から花束を受け取った。井戸氏はその花束を片手に持ち、議員らに向かって大きく両手を振り、さらに深くお辞儀をした。その後、議員らの大きな拍手に送られながら、花束を手にゆっくりと歩いて議場を後にした。

 この日の兵庫県議会では議長に藤本氏を選んだほか、春名哲夫議員に代わって副議長に谷口俊介議員(自民、神戸市西区)を選んだ。兵庫県議会の正副議長は慣例で1年ごとに交代している。最大会派の自民は1966年から正副議長の独占を続けている。このほか9日の本会議では6月補正予算を成立させたほか、「中華人民共和国による人権侵害問題の解決を促し、日本政府に必要な措置を講ずることを求める意見書」などを可決した。

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