ロック・フィールドの今期、純利益39%減に 静岡ファクトリーの償却負担増

20210609Rフィールド決算

 総菜大手のロック・フィールド(2910)は9日、2022年4月期の連結純利益が前期比39%減の7億1100万円になる見通しだと発表した。新型コロナウイルスによる来店客数への影響は、前期よりも小さくなるが一定程度は継続するとみる。加えて従業員の勤続年数が長くなったことによる人件費の増加や、20年10月に完成した静岡ファクトリー第4棟(静岡県磐田市)の減価償却負担が膨らむことなども響く。

 売上高は前期比4%増の453億円、営業利益は2%減の10億円を見込む。テレビ会議システムを通じて記者会見した古塚孝志社長は、「全体でみて店舗の60%ぐらいが通常営業する前提で計画した」と今期予想での新型コロナの影響を説明した。新型コロナの影響が一部にとどまる20年4月期との比較では、売上高は5%減になる見通し。商品面では、自宅でひと手間を加える「キット」の品ぞろえ拡充などで客単価上昇をねらう。

 年間配当計画は前期据え置きの20円とした。中間配当は9円にとどめ、期末に配分を厚くする方針も前期通りとした。

 同時に発表した21年4月期の連結決算は、純利益が前の期に比べ6.0倍の11億円だった。生産過程で取り扱う商品素材のアイテム数を約2割削減したほか、作業手順の見直し、人材配置の最適化などコスト構造を見直したのが奏功した。営業外収益に計上した雇用調整助成金1億2700万円、特別利益に計上した静岡ファクトリ第4棟に関する補助金4億500万円も寄与した。売上高は8%減の437億円、営業利益は2.3倍の11億円になった。

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