神戸ABCの旅(3)「C」センタープラザ

2019年4月23日に「編集長ブログ」に掲載した記事の再掲です

●第3回 「C」 センタープラザ

 シリーズ「神戸ABCの旅」の第3回です。神戸の地名をアルファベット順に1カ所ずつ訪ねていくうちに、長らく離れていた神戸の土地勘も戻るのではないか、という企画です。引き続きお付き合いください。

 さて「C」で始まる地名ということで「チ」とか「チェ」とかで始まる地名を探したのですが、「T」と重なると思い断念。センター街かなと思って三宮に繰り出したところセンター街は「三宮センター街」が正式名称。これは「C」で始まっていないということが分かり、これまた断念。どうしたものかと思って三宮を歩いていると目に入ったのは、この看板でした。

CENTERPLAZA入口
CENTER PLAZA

 複合ビル「センタープラザ」と「センタープラザ西館」は、ご覧の通り「C」で始まっています。というわけで第3回「C」は、このセンタープラザに決定しました。とはいえ、センタープラザには事前にアポも入れていないので、中の写真が撮りにくい。仕方がないので、建物の周囲をうろうろしてみるわけです。すると、センター街の華やかな印象とはまた違った、高架下にも似たムードの店舗が登場します。

センタープラザ北側
センター街の山側店舗

 さらに歩いていると「センタープラザ西館」には、こういう看板も。

三宮市場入り口
三宮市場の案内

 これらの写真はいずれも、その辺を歩いている人が映らないように、かなり苦労して撮影しています。これだけ見ると閑散とした場所のように思われるかもしれませんが、実際はかなり繁華な場所です。これは1階のセンタープラザの北側の歩道なわけですが、特にセンタープラザの地下1階の食堂街は、昼時ともなると特に多くの人でにぎわいます。安くて美味しいという、そもそも矛盾する要素を両立させた店が多いのもセンタープラザの地下、隣のさんプラザの地下もそうですが、ここらのお店の特徴ではないでしょうか。長く営業している店が多いということなのでしょう。

 それに地下1階に「市場」というのも珍しいですよね。少なくとも東京では見かけたことがありません(あったらすみません)。実際、この地下には八百屋さん、魚屋さん、乾物屋さんといった市場らしいお店が現役で営業中です。おそらく近隣の飲食店の仕入れ先になっているのではないでしょうか。特にセンタープラザ西館の地下は、飲食店も市場っぽい、通な設えの店が比較的多いように思います。

 そうした背景には、やはりセンタープラザ、さんプラザが建設された歴史をひも解く必要がありそうです。

ジャンジャン市場
「こうべ 市政100周年記念」より

 1946年(昭和21年)ごろ、つまり第2次世界大戦の終結直後の三ノ宮駅南側だそうです。高架の上を蒸気機関車が走っています。これがいわゆる戦後のヤミ市で、これが公認されて三宮市場へと変わり、複合ビル「さんプラザ」「センタープラザ」の建設に伴って地下に潜った、ということのようです。高架の手前に2階建ての商店がひしめいている場所が、おおむね現在のさんプラザ、センタープラザですね。

 ところで、このセンタープラザは実は19階建て。完成した1975年(昭和50年)としては神戸でも有数の高層建築でした。神戸に高層ビルが増えたいまでも、高いビルとして目立っています。

市役所からセンタープラザ
市役所24階の展望フロアから

 今となっては19階建てを高層ビルと呼ぶのかどうかという話もありますが、センタープラザの上層階が周囲のビルよりも抜きん出ているのが分かります。阪神淡路大震災の影響で、さんプラザの低層階を減築した影響もあるのでしょうか。余計に高く見えます。さて、最上階には何があるのか、という話なのですが、そうですね。中華料理の東天紅です。

東天紅行きエレベーター
センタープラザ高層階行きエレベーター

 7階から上はオフィスビルとして使われているのですが、やはり最上階は眺望を活かした高級レストランというわけですね。高級レストランなのですが、手元で検索してホームページを見たらランチの「海の幸膳」「山の幸膳」は1600円(税別・サービス料別)。というわけで、ちょっと奮発してみたわけです。

東天紅からポーアイ方面
センタープラザ「東天紅」からポーアイ方面

東天紅からポートタワー方面
東天紅からポートタワー方面

 神戸にも高い建物が増えたとはいえ、なかなかの眺望です。席に案内してくれた店員さんによると「天気が良いと『あべのハルカス』もはっきり見えますよ」とのことでした。宴会場からは山側の景色も見えるそうです。夜景も美しいのではないでしょうか。でも、夜は最も安いコースで4000円(税別・サービス料別)ですので、まあ何かの記念日とかですね。いい眺めだなと思って写真を撮りまくっていると、来ました。「海の幸膳」です。ご飯、お代わりしました。歌は世につれ、余は満足じゃ。

東天紅昼御膳
ランチ「海の幸膳」

 ところで、「さんセンタープラザ」ですが、「さんプラザ」「センタープラザ」「センタープラザ西館」の3棟まとめて建て替えに向け調査に入るという新聞記事が今年に入って出ていました。「『調査』はしている」というのは前にも聞いたことがありました。ビルの運営会社「株式会社神戸サンセンタープラザ 」は神戸市の外郭団体なのですが、公表している2018年度(前年度)の事業計画で既に「当社としては引き続き、区分所有者等とともにビルの将来像のあり方について検討を進めていく」とあります。引き続き、ということは前からやっていたわけですね。しかも記事になったのが予算の時期だったので、新しい予算でも付いたのかと思い、発表された19年度の神戸市予算案を見ると3棟の建て替えに向けた調査は1000万円の「継続予算」。やっぱり新しい話ではなかった。急速な進展は見込めない印象ですが、それでも今年、話は進むのでしょうかどうでしょうか。

 とはいえ完成から約40年が経過し、阪神淡路大震災も経験したビルということで共通する兵庫県庁も建て替えに入ります。さんセンタープラザも時間の問題であることは間違いありません。ただ歴史的経緯から考えても、空き家問題や所有者不明土地問題と似たような構図の状況が発生していても不思議ではありません。三宮センター街や、さんセンタープラザのにぎわいを維持したまま建物の世代交代を実現するには、3棟一気にではなく1棟ずつ建て替えなくてはならないのではないかとか、でもそれでは時間がかかりすぎるとか、利害調整はきわめて面倒なのは分かります。神戸市議会とか公の場で議論をする必要も出てくるのではないでしょうか。

▽シリーズ「神戸ABCの旅」
 ・第2回 「B」 弁天町(べんてんちょう)
 ・第1回 「A」 相生橋(あいおいばし)

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

広告

広告

神戸経済ニュース twitter

神戸経済ニュースについて

神戸経済ニュース

Author:神戸経済ニュース
神戸市域の景気・企業・金融・経済政策などにまつわる話題を随時お伝えします。すべての記事が書き下ろしです。詳しくはこちら。

広告