神戸製鋼、米子会社がアルジェリアで受注の「還元鉄」プラントで生産開始

20210418神戸鋼アルジェリア

 神戸製鋼所(5406)は、米子会社のミドレックス・テクノロジーズと同社のライセンス供与先であるポールウース(ルクセンブルグ)の共同企業体が、アルジェリアの製鉄会社アルジェリア・カタール・スチールのベラーラ地区製鉄所向けに建設した、鉄鋼原料「還元鉄」の製造プラント(写真=神戸製鋼提供)で生産を開始したと発表した。プラントは2016年に受注。ミドレックスの技術を導入し、エネルギー消費量と環境負荷を減らせるのが特徴だ。還元鉄の生産能力は年産250万トンになる。

 3月から電炉への投入を開始。連続鋳造機、圧延機で年に約200万トンの棒鋼や線材を生産する予定だ。製造した還元鉄を移動するためには通常、ある程度の大きさに押し固めて冷却するが、ベラーラ地区製鉄所ではミドレックス式のプラントに電炉を接続。還元鉄を排出した時の温度を維持したまま製鋼の工程に入り、省エネ性と生産性を高めた。

 ミドレックスは天然ガスを還元剤として、酸化鉄である鉄鉱石から還元鉄を取り出す技術「ミドレックス・プロセス」を持つ。通常の高炉を使った製鉄に比べてCO2排出量を抑えることができる。還元鉄は電炉で製鉄する際などに、高級スクラップや銑(せん)鉄の代替品として使用する。

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