JR各社、兵庫県を23年夏の大型観光キャンペーンに選定 知事らに通知

20210408デスティネーション

 JR東日本(9020)やJR西日本(9021)などJRグループ6社は、2023年夏の大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」を兵庫県で実施すると決めた。JR西日本の神戸支社長である多田真規子執行役員(写真左)が8日午後に、兵庫県庁を訪れて井戸敏三知事(同中)と観光地経営組織(DMO)ひょうご観光本部の高士薫理事長(同右)に決定通知書を手渡した。通知書を受け取った井戸知事は「ポストコロナ時代の幕開けに、兵庫でみなさんをお迎えすることができると喜んでいます」と話した。

 続けて井戸知事は「MaaS(マース、移動手段のサービス化)をうまく組み込んで、兵庫の魅力を味わえる旅ができるネットワーク環境を作らなくてはならない」と述べ、新型コロナウイルスの感染収束による観光の本格回復が見込め、25年の大阪・関西万博を控えたキャンペーンの開催時期が、情報インフラ整備の機会になるとの見方を示した。「せっかく素晴らしいソフトを展開するので、これを支える交通・観光基盤を作り上げるのがわれわれ(行政)の役割だと思う」と話していた。

 高士理事長は、キャンペーン誘致に向けて「御食国(みけつくに)兵庫五国の『食』と『体験』が織りなすテロワール旅」としてJRに提案したと説明。テロワールはフランス語で、「地理」「土壌」「風土」などと訳すが、産地によって異なるワインや茶などの味を決める、その土地固有のものを示す概念だ。「半端なものではない、世界的にも突出した兵庫の多様性を、料理や体験として提供していきたい」と強調。名所巡りではなく、体験を中心とした「従来の観光キャンペーンとは相当、違ったものになる」と意気込んだ。

 多田支社長は「新型コロナをきっかけにデジタルやリモートで、いろいろなことができるようになったが、現地でのリアルな食や体験はとても(消費者の)みなさまが求めているもの」と指摘。さらにネットを活用することで「1人でも気軽に移動できる、新しい旅のスタイルを兵庫県や地域のみなさまと作り上げていけるかは、デスティネーションキャンペーンとしても新たな挑戦になる」という。こうした環境整備によって「将来にわたって多くの方に来てもらえるような地域にしたい」と語った。

 デスティネーションキャンペーンは1978年に当時の国鉄(現在のJR各社)と和歌山県が始めた。自治体や旅行会社などが一体になって進め、全国の駅にパンフレットやポスターを配置するため高いキャンペーン効果が期待できる。兵庫県が開催地になるのは2回目で、前回の2009年春には新型インフルエンザの感染拡大に重なったが、同年の年間観光客数は前年を上回った。今回の目標はいまのところ設定していないが、兵庫県への訪問客数だけでなく「観光消費額を重視したい」(兵庫県観光局)としている。

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