神戸製鋼、前期最終黒字70億円に上方修正 従来予想トントン・2期ぶり復配
- 2021/04/05
- 17:28
神戸製鋼所(5406)は5日、2021年3月期の連結最終損益が70億円の黒字(前の期は680億円の赤字)になったようだと発表した。従来予想のトントンから一転して2期ぶりに黒字を確保。1月に新型コロナウイルスの緊急事態宣言が再発令されたことで、出張旅費や交通費などの営業経費が抑えられたのが寄与した。従来予想に織り込んでいた半導体不足による自動車の減産リスクも顕在化せず、鉄鋼やアルミの販売への影響は限られた。
売上高は9%減の1兆7000億円、営業利益は2.3倍の230億円を見込む。従来予想は1兆6900億円、100億円だった。売上高は冬場の送電量の増加を受けて電力が伸びたことなどから、想定をやや上回った。営業利益は、鉄鋼アルミを含む素材系、想定よりも円安で推移した恩恵を受けた建設機械を含む機械系、送電量が増えた電力と、主力3分野がそろって想定よりも改善した。
前期の利益計上を受けて、同社は3月31日の株主に対して5円の配当を実施することを決めた。従来の計画では2期連続の無配だったが、一転して2期ぶりの復配になった。神戸製鋼は5月11日に21年3月期の決算発表を予定している。
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