シスメックス、血液検査装置の旗艦モデルに後継機 機能拡張を視野

20210401シスメックスXRシリーズ

 シスメックス(6869)は4月、血液に含まれる赤血球や白血球などの数、種類、形状を測定することで健康状態や病気の治癒度などを調べる血液検査「ヘマトロジー(血球計数)」分野の旗艦モデルとして「XRシリーズ」を発売する。従来の旗艦モデルである「XNシリーズ」の後継機種だ。血液検査の処理速度が最大10%向上するうえ、希少な白血球の状態などもより正確に認識。医師の診断をさらに強力に支援する。

 従来機種は基礎的な検査である血球計数のほか、標本作成、画像での自動分析、検体の並べ替えといった、モジュール化した機能を必要に応じて付け足す形式が評価され、シスメックスの高い世界シェアの要因になっている。この形式は引き継ぎ、さらに今後は血液検査から派生する検査も自動化できるモジュールを順次展開する計画だ。血液検査を中心に機能を拡張することで、検査室を一段と効率化する。

 まずは同時に最大110検体の検査ができる「XN-1000」(写真左=シスメックス提供)と、220検体が検査できる「XN-2000」(同右)を発売する。中・大規模病院、大学病院、検査センターなど幅広い顧客向けに提案する。国内では製造販売承認を既に得ており、海外では各国の許認可を取得して、順次発売する計画だ。販売地域は全世界だが、販売目標や収益への影響などは明らかにしていない。

 加えて小型機「XPシリーズ」の後継機として「XQシリーズ」を3月に発売した。処理速度を1時間あたり70テストに向上。白血球の分類性能は上位機種のXNシリーズと異なり3分類だけだが、従来よりも正確さが高まった。普段からXNシリーズを使っている人が、違和感なくXQシリーズを使えるよう、デザインや使い勝手を工夫した。全世界で販売するが、特に新興国などでの存在感向上などにもつなげる考えだ。

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