神戸港コンテナ輸送、ペーパーレスで効率化めざす 「CONPAS」初の試験運用

20210324CONPAS試験運用

 神戸港のポートアイランドにあるコンテナターミナル「PC-18」では23日、港湾情報システム「CONPAS(コンパス)」の阪神港(神戸港と大阪港)での導入に向けた第1回の試験運用を実施した。6台のトレーラーがターミナルから実入り(貨物を入れた)コンテナを持ち出す際、従来の書類を使って照合する作業などをペーパーレス化。デジタル化による作業の大幅な効率化に向けて、今回の試験運用から課題などをあぶり出す。

 CONPASは既に横浜港では試験運用を実施してきたが、神戸港での試験運用は今回が初めて。ゲート(ターミナル入口)では、港湾の共通入構証書「PSカード」をCONPASに結びつけたことで、PSカードを専用のスキャナーで確認すればドライバーが持ち出すコンテナの特定完了。ゲートでの停車時間は数秒と、紙の書類の照合に比べて大幅に短縮した。

 今回は、横浜港の試験運用では組み入れなかった仕組みも採用。ターミナルに取りに行くコンテナが通関や検疫などを終えて、ゲートから持ち出すことができる状態かドライバーが手元のスマートフォン(スマホ)で確認できるようにした(写真=近畿地方整備局提供)。今回はひとまず動作を確認したが、将来はドライバーのアイドリングタイム(待機時間)削減などにつながるとみられる。

 今回の試験運用はコンテナ6本にとどまったが、国土交通省の近畿地方整備局や港湾運営会社の阪神国際港湾(神戸市中央区)などは、夏場にかけて規模を大きくした実証実験に取り組みたい考えだ。適用するコンテナを大幅に増やし、搬入、搬出、空コンテナの扱いなども試したい考えだ。さらに複数の日付にまたがる期間で実施するなど、より実際に近づけた試験運用を検討している。

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