(動画)スパコン「富岳」利用開始で式典 理研理事長、使いやすさ強調

2021/03/09 16:55 動画を追加しました



 理化学研究所は9日、神戸市中央区の計算科学研究センターでスーパーコンピューター「富岳」の利用開始式典を開催した。理研の松本紘理事長はあいさつし、世界最高速の計算性能を持ちながら「普段から家庭や職場で使われる(パソコン向けの)ソフトウエアも、この素晴らしい富岳で動く」と述べ、使いやすさを強調。幅広い用途での利用を呼びかけた。さらに「(同研究センターで先代のコンピューターである)『京』では少しやりにくかったAI(人工知能)やビッグデータを使った分析なども期待されている」と述べ、性能向上を訴えた。

 式典では萩生田光一・文部科学相もビデオメッセージを寄せ、「宇宙や生命の真理の解明や、我が国が直面する地震や豪雨といった災害対策、エネルギー・材料・もの作りといった経済を支える分野において、世界をリードする成果が生み出されることを期待している」と述べた。加えて「できるだけ多くの方に活用いただけるよう、文部科学省としても環境整備を進めていく」と語った。

 あいさつしてに続いて、松本理事長、高度情報科学技術研究機構(茨城県那珂郡東海村)の田島保英理事長、HPCIコンソーシアム(茨城県つくば市)の朴泰祐理事長、理研の松岡聡・計算科学研究センター長がテープカットして富岳を稼働した。テープカット後、設置したディスプレー上に表示した富岳の稼働状況を示すグラフが動き始めると、関係者の間で拍手が上がった。式典は富岳の本体を設置した同センターの心臓部にあたる「計算機室」で開催した。

 「富岳」(写真=資料)が、世界のスーパーコンピューターの性能ランキングである「TOP500」など4つの主要なランキングで、2回連続の首位を獲得し、現在も保持している。計算能力は「京」に比べて100倍の性能を発揮するのに消費電力は約3倍程度に抑えられる高い省エネ性能を持つ。

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