トーホーストア、「エシカル消費」対応を強化 食品ロス削減・持続可能JASなど
- 2021/03/01
- 02:19
トーホー傘下で兵庫県内に食品スーパーを展開するトーホーストアは、人権や社会・地球環境に配慮した消費行動「エシカル消費」への対応に力を入れている。規格外の野菜も販売するスタートアップとの連携に加え、品質に問題はなくても正規品としては販売できない加工食品なといった、食品ロス削減をめざす商品を販売して人気を集めた。鶏ふんを肥料化して飼料専用の米を栽培する「循環型生産」を展開している国産鶏肉も兵庫県内で唯一、販売に乗り出している。
野菜の販売では地場の野菜を提供するスタートアップのタベモノガタリ(神戸市西区)と連携。「八百屋のタケシタ」のコーナーを4店舗に開設し、火・木・土の週3回に店頭に神戸近郊で収穫したばかりの野菜が並ぶ。このほか煮豆や佃煮のマルヤナギ小倉屋(神戸市東灘区)と連携し、正規品として販売しない商品を「マルヤナギもったいない屋」とブランド化。同ブランドの第1弾「おかか昆布」(100グラム、税込み108円)を2月に5店舗で販売したところ、ほどなく完売したという。
阪神大石店と六甲道駅前店では、岩手県九戸郡洋野町の洋野農場で循環型生産を実施しているニチレイフレッシュの鶏肉「純和鶏」の販売を始めた(写真は阪神大石店)。日本農林規格(JAS)の新規格である「持続可能性に配慮した鶏肉の特色JAS」国内第1号を2020年3月に取得。価格は通常に鶏肉よりも高価だが、うまみの濃いもも肉や、ジューシーな胸肉など、肉厚なボリューム感に加えて味の良さもあって支持を集めている。
エシカル消費は近年、若者層を中心に広がりつつあった。新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、消費者の意識がさらにエシカル消費に向かいやすくなったとの指摘もある。同じ買うなら多少高くても……と財布のひもを緩めるケースが増えているようだ。阪神大石店の荒川一哉店長は、純和鶏などエシカル消費関連の商品について「戦略的な商品として、時間をかけてでも育てていきたい」と話していた。
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